幸福の崩壊の始まり-2
「理緒は、お友達のところよ」
「ふーん。そうなんだ。ところで母さん。俺腹減ってるんだ。早く飯にしてくれ」
「ごめんなさい。すぐに夕食にするから、もう少し待ってて」
「へいへい。」
剛は、着替えるため自室に向かう。
「話の続きは後だ」
武も自室に戻る。
一方、ハンバーガーショップに到着した理緒は、友人の藍子と合流した。
「んで、どうなの理緒?」
「たいしたことはなさそうなの」
「ふーん。良かったじゃん」
「それがでもないの」
「と言うと?」
コーラを飲みながら話してた藍子はストローを銜えたまま話す。
理緒は、ポテト1本つまみ上げ、指先でぷらぷらさせる。
「なーんかね…変なの。」
「変?」
「何か隠してるような気がするの」
「そうなの?」
「隠しているとしても入院しないでいいって言ってたから、大したことないんだろうけど。」
「それって、ちゃんと聞いたほうがいいよ。」
「聞いても答えない気がする」
「入院しなくていいってのは、実は、既に手遅れって意味かもしれないし」
「…ちょっと、脅かさないでよ。あ子」
理緒は、一瞬、血の気が引く思いがした。
「冗談!冗談!」
藍子は愛想笑いを浮かべて手を振って慌てて発言を取り消す。
「冗談に聞こえないってば…」
苦笑いを浮かべる理緒。
「ところで尚とは、うまく行ってる?」
「えへ、えへへへへへへ。」
「はい、はい、うまく行ってるようでようござんした」
「で、あ子は、彼氏できた?」
「いたら、今、理緒とあってないって」
「この前の人は、だめなの?」
「この前って?」
「先週の土曜日、街で偶然あったじゃん。その時一緒だった人」
「げー、やめてよね。あれ、従兄弟だよ。紹介したじゃん」
「あれー?、従兄弟まではOKじゃね?法律は?」
「あのなー。あれは弟も同然。タイプでもない」
「あ子のタイプってどんなんだっけ?」
2人の話は大きく脱線していく。
夕食の時間が次第に近づくと2人は別れ、それぞれの自宅に帰る。
理緒が、自宅に戻ると既に夕食の準備ができていた。
「いただきまーす」
剛は、部活のせいで腹を空かせてた為、勢いよく食べ始めた。
「剛、理緒、明日から3日。父さんと母さんは、用事があって出かける。留守を頼むぞ」
剛が端を止める。
「ん?泊まりかい?」
「ああそうだ、2泊3日だ」
「めずらしいな」
「本当。しかも急だし」
理緒も驚いた、両親が泊りがけで出かけるなんて今までなかったことだ。
「お仕事?ってママも行くんだもんのそんなはずないよね。」
「父さんの古い友人の葬式のために出かけるんだ」
「お葬式なら、急に決まってるよね。でもなんでママもなの?」
「ママも知ってる人なの」
「そうなんだ」
「で、明日は何時に出かけるんだい?」
「遠いのでな早朝に出かける」
翌朝、武と美緒は、午前5時に自宅を出る。
「剛と理緒は、起きてこないな。」
「2人とも朝寝坊ですから、こんな時間には、起きてきませんよ。それより、その大学病院の先生って本当に相談に乗ってくれるのですか?」
「私の高校時代の先輩で懇意にしてくれた人だ。話を聞いてくれるそうだ」
「何かいい治療法があればいいですね」
「きっと治療法が、見つかるさ」
2人は、玄関前でタクシー待ちをしながら、話していた。
決して大きな声ではないが、静まりかえった早朝のため意外にその声は玄関の扉越しにも聞こえ知ていた。
普段なら、絶対起きていない時間に剛は起き出していた。
「やっぱり、病院か、理緒の事で、相談ってことか・・・」
そこに車の音が聞こえてきた家の前で車が止まり再び車の音が聞こえ、音は、遠ざかって行き、後には完全な静寂が残された。
「行ったな」
両親が、泊りがけで出かけ残されたのは、妹の理緒と剛の2人だけ。
剛は、こんな機会は、後にも先にも今回限りだと考えて今日からの3日をいかに有効にすごすかを寝ないで考えていた。
剛は、早速、行動を起こした。
自室に戻ると充電しておいたバッテリーをデジカメとビデオカメラにセットして使い方を確認する。
自分の机の引き出しから、鎖のついた手枷と足枷をとりだ死ポケットに入れる。
以前バスケの試合を見にきていた自分のファンという女子に使おうとして激しく拒否されてから、今までずっと机の中に眠っていたものだ。
ビデオに三脚をセットするとデジカメとビデオカメラを持って隣の理緒の部屋に足を忍ばせて侵入する。
ビデオカメラをベッドに寝ている理緒の姿を捉えられる位置にセットした後、手枷足枷を眠っている理緒を起こさないよう慎重に着けさせパイプベットの4角の支柱に鎖で固定して拘束した。
深い眠りのためか理緒は、全く気づかないまま両手両足をXの字に拘束されてしまった。
剛は、理緒のベッドの上掛けを取り除き、理緒のパジャマのボタンをひとつずつ外していく。
第3ボタンが外れると理緒のおっぱいが、露になる。
発育が遅れて初潮がないというのが信じられないほどに理緒の胸は、育っている。
「のーぶらか」
押し殺した声で剛は、つぶやいた。
さらにパジャマのズボンとパンツに同時に手をかけてひざまで引き摺り下ろす。
「生えてない…」
理緒のおまんこには、陰毛が全く生えておらず、まるで幼女のようだった。
さすがに裸にされて肌寒さを感じ身をよじろうとうするが手足の鎖がガチャガチャと音を立てるばかりで体の動きの不自由さに違和感を覚え目を覚ました。
「ううんん…?」
目を覚ましたばかりの理緒は、自分の状態が、まるで理解できてない。
「なんか、寒いと思ったら、裸だ。寝ぼけて脱いじゃったのかな?」