〜第3章〜 金曜日 シルヴィア-9
ゾブリー
気の遠くなるような快楽が脳天に走る。こ、これはー
続けて二度三度‥、何度も揺すり始める。
嗚呼、いい!
なんだ、この感覚は、会長の中は素晴らしい。快楽が絡みついてくるようだ。
夢中で腰をふるった。もう何も考えられない。このままいつまでもこの感覚を味わっていたい。
いつしか悲鳴じみてた会長の喘ぎが、むせび泣くような官能に満ちたものへと変わっていた。
首筋に彼女の腕が巻きつき、熱い身体がしがみついてくる。
それが引き金となり、僕にとって最高の瞬間が訪れた。
頭の中で白い光が炸裂し、全身の力が抜ける。
狭いソファであることも忘れ、僕は会長の身体に倒れ込んだ。荒い息が耳を打つ。二人の接合部を見ると、白濁の液が溢れていた。
ようやく、僕は最高の快楽の中で、彼女の身体に注ぎ入れたことを自覚した。
これまで凶眼の力でレアンを犯し、ミリアを抱いた。だが、今僕の下で横たわる身体が、何より最高であるのは間違いない。
僕の精を受け入れぐったり横たわる会長、熱い吐息をこぼし、官能に戦慄く姿は限りなく色っぽい。
あの凛とした憧れの聖女様は、僕に抱かれ女の悦びを覚えたのだ。
至上の満足感が胸を満たし、限りない征服欲が湧き上がってくる。
「シルヴィア‥」
彼女の髪を撫でながら、僕は名前で呼びかける。もう彼女は会長でも聖女でもない。僕の女なのだ。
横たわる女体を抱き起し、今度は僕の上に乗せる。馬乗りに熱い身体がのしかかってくる。
「ふふっ、もっと君に悦びを教えて上げるよ」
「‥はい、ラウム様」
うっとりした声で彼女が応える。夜はまだ始まったばかりだ。
紫色の夜明けが空を染める。
学校で朝を迎えるのは初めてだった。脱ぎ捨てた着衣を身に付けながら僕は窓の外を仰ぐ。
薄闇に包まれた校舎、誰もいない校庭、休日のルーデンス学園は静寂に包まれている。 やがては部活動のある生徒達が登校してくるが、日が昇るまでは沈黙の帳が下りたまま。
それにしても、さすがに眠い。ほぼ二晩、女と交わって過ごしたのだ。さすがに睡眠が必要だ。
ネクタイを締め直し、僕は鞄を探す。夕方の約束の時間までは寝て過ごすとしよう。
帰路につく前、僕はこの部屋の主に、お暇の挨拶を申し上げることにした。
居住まい正しく会長席に腰掛け、前を見据える美貌の生徒会長様。