〜第2章〜 木曜日 ミリア-8
「もう少し近くに来い」
そう言って僕は膝を開く。必然的に彼女の顔は股間に近づくこととなる。
再び僕は彼女の顎に手をかけ、上を向かせる。相変わらず何の表情もないが、いつまでも澄ました顔ではいられないだろう。
「‥自分の名前を言ってみろ」
「‥はい、私はミリア・ラスティンです」
「それで、今お前は何をしている」
「‥はい、貴方に従っています」
予想通りの答えが返ってきて、僕は満足した。
「よし、それじゃ聞け。お前は今から僕の奴隷だ」
「‥‥はい」
「言ってみろ。お前は僕の何だ?」
「‥はい、私は貴方の奴隷です」
ゾクゾクと背中を戦慄が走り抜ける。もっとだ、もっと彼女を辱めるんだ。
「僕のことはこれから、御主人様と呼べ」
「‥はい‥御主人様」
「いいか、奴隷は御主人様のいかなる求めにも応じねばならない」
「‥はい、御主人様」
「そして誠心誠意をこめて、御奉仕せねばならない、わかったか」
「‥はい、御主人様。奴隷である私は、御主人様のいかなる求めにも応じ、誠心誠意を込めてご奉仕させて頂きます」
いったい誰が、あの可愛いチアリーダーのこんな姿を想像したであろうか。見ず知らずの男を寝室に招き、跪いて奴隷の誓言を立てるとは!
彼女は屈服している。この僕に。そう、これこそ僕の望み。きっとアニメを見ていた時から、女の子をこういう風に支配することを望んでいたのだろう。
心のどこかが違うと叫んだが、もう気にはならなかった。
僕は奴隷の口元に目をやる。先ほど十分に堪能した唇。今度は違うものを咥えてもらおうか‥
「奴隷」
「‥はい、御主人様」
「‥お前、フェラチオって知ってるか?」
かすかに彼女に戸惑いの表情が浮かぶ。
「‥どうなんだ?」
「‥はい、御主人様。‥それがどのような行為かは知ってますが、実際やったことはありません」
‥まぁ、そうだろうな。むしろ、そうでなかったらこっちがびっくりだ。
「いいだろう‥‥、しゃぶれ」
命令は言わずもがなであった。