〜第1章〜 水曜日 レアン-11
「リーエンさん、いつもこんなの着けてるの?」
「−はい、走る時はスポーツブラにしてます」
スポーツブラって言うんだ、これ。
「―走ると肩紐がずれたり、胸が揺れて邪魔になるので、きちっと抑えれるのにしています」
陸上部女子の新たな一面を知ったようで、ほんの一時感心したが、すぐに興味は外し方へ移った。
無論ブラジャーを外すのも初めての経験だ。抱きしめるような形で背中に手を回すと、息がかかるほど近くから胸元を眺めることになる。背中にホックがあるものと思っていたが、どうやらこれはシャツの様に脱ぎ着するものらしい。仕方なく、ブラを下からたくしあげると、束縛から解放された乳房が震えながら現れる。白い乳房がたわみ、鴇色の乳首が剥き出しに。裸のおっぱいはもう僕のものであった。
何か神聖なものにでも触れるように、わななく両手を乳房に伸ばす。服越しではわからなかったが、肌のぬくもりと柔らかい肌触り、弾むような弾力が僕を喜ばせた。
次第に大胆に、手のひらで押しつぶすように揉み込む。力を入れた分だけ指が食い込み、手の中で乳房は形を変える。
―ふぅっ、はぁっ‥
興奮で息が荒くなる。同じ人間の身体なのに、男女の違いだけで、こんなにも気持良いなんて。
下からすくいあげ、左右に開いたり寄せてみたり、円をかくようにこねまわしたり、思うままに乳房を蹂躙する。
柔らかい乳房の中で、乳首だけが硬い感触を示す。指の腹で押さえつけると、白い肉の中に埋没し、離すとツンと突き出してくる。やはり感じる部分なのか、弄るたび緊張が走るのが分かる。
そして僕は、背を抱きよせ柔らかい胸に顔を埋める。今日二度も殴られた頬が痛んだが、欲望を抑えるには役不足だった。熱く柔らかい感触が頬に押しあてられる。
顔を揺すってその感触を楽しむと、瑞々しい果実に舌を這わせ、頂を征服する。口の中に乳首を含んで舐めまわし、貪り続けた。
‥ハッ‥ハァッ‥あっ‥んっ!
荒々しい呼吸と喘ぎに顔をあげると、のけぞった白い顎が見える。
どうして気がつかなかったのだろう。僕の責めで、彼女は感じていたのだ。
魔法と呼ぶしかない凶眼の力で、かつての天敵は僕に従う人形となったが、その意思が失われたわけではなかったのだ。
もう一度乳首に舌を這わせ、今度は軽く噛んでみる。
‥ぅんっ!
びくんと身体が跳ね、悩ましげに眉がひそめられる。しかし、その場から動こうとせず、シャツをめくったままの姿で立ち続ける。
虚ろな視線は宙を彷徨ったままだが、頬は紅潮し、呼吸も荒く、半開きの口から舌が覗いている。
―胸をもみくちゃにされても僕に従っているんだ。