〈不治の病・其の一〉-17
(こ…来ないで……来ないでぇ!!誰か……誰か助けてよぉ!!!)
またもガチャガチャとナースコールのスイッチを連打し、助けを求めた。
全裸の患者達の姿を目の当たりにして、亜矢は消えかけた“願い”を取り戻した。
ナース服を開けられ下着を奪われ、体力すら尽きた時、何故に諦めた気持ちになってしまったのか？
このままで行けば、間違いなく患者達に《最後》を向かえられてしまう。
どんな手段を使ってでも、ここから逃げ出すか、誰かに助けてもらうしかないのだ。
患者達の腕力からは、もはや逃れる術は無い。
ならば、最後の望みは、この病室と外を繋いでいるナースコールしかない。
汗で滑るスイッチを握り、必死にボタンを押し続ける。
あの餓鬼のようなオヤジが股間の前に立ち、滑らかな太股に手を添えても、亜矢は諦めることなくボタンを押し、そのオヤジを睨みつけた。
それが無意味な虚勢と知りつつも、亜矢のプライドが頭を擡げ、負け犬のように引き下がるのを認めなかった。
(来ないで…ッ…来るなぁ…!!!)
いくら心で罵っても、プライドが頭を擡げようとも、亜矢の身体は患者達を受け入れる姿勢を取らされたままであるし、完全に発情した患者達を払いのける手立てすらないのだ。
貧弱な身体に似合わぬ逞しい男根が、尿道口から涎を垂らして亜矢の股間に近づいていく。
ナースコールで救助を呼びながらの威圧は、勝ち気なのか弱気なのかすら不明な、弱者の取るに足らない足掻きでしかない。
(やめ…ろぉッ!!や、やめ……やめろよぉ!!!)
『フヒ…フヒヒ……入っちゃうぞぉ』
カッと見開かれた目……生きながら喰われていく草食動物が、断末魔の最中に最後の反撃を試みるように、亜矢は見せた事のないような眼光を放ち、そのオヤジを睨んだ……一瞬、視線が合った一瞬だけ、オヤジは怯んだように見えたが、膨れた亀頭が亜矢の秘穴に潜っていくのにつれて、その表情には元の薄笑いが満ちてきた。
「ん"ん"ん"ん"ん"ん"!!!!」
……充分に濡れていた亜矢の秘穴は、素直にオヤジの男根を受け入れ、その逞しい肉塊に縋り付いた。
(い、いぃ…嫌ッ!!嫌だあぁッ!!!)
『はへ…へ……気持ち…良…いぃ……』
裏返した鼻声で、オヤジは悦びを表しながら、ゆっくりと腰を動かした。
男根が潜っていくと、秘穴からはトロトロと牝汁が溢れ、そして引き抜かれた“モノ”には、ベットリとその汁が付着していた。
『もっと…亜矢ちゃんを気持ち良〜くさせてやれよ。そしたら俺も…気持ち良くなるだろうしさぁ』
先程の穴の視姦の時の様子を思い出し、オヤジは仲間達に“おねだり”をした。乳首や秘豆を弄られた時の秘穴の蠢き……あの様を想像するだけで、オヤジの興奮は高まっていった。