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エロ教師
【学園物 官能小説】

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エロ教師-1

自転車に乗って堤防を上がると夕暮れのグランドが見渡せた。

陽は背中に傾き、青く繁った堤防の草に長い影をもたげかけ、川面をかすめる穏やかな風が後ろに束ねた髪を誘いうなじに絡みついた。

グランドでは野球部の生徒たちが春のセンバツの地区予選に向けて猛練習を重ねている。
汗と砂にまみれて鍛え抜いた肉体で力の限り健闘するけれど、今年も負けて帰ってくるだろう…

こんな時に私は今でも時おり、鼻の根元に触れる癖がある。
そう、眼鏡をかけていた頃の名残りだった。

今はコンタクトを使っているけれど、何かに目を凝らせた時に不意にこんな癖が出てしまうのだった。
そうすればより一層よく見えるような気がするわけだけど、そんな根拠はあるはずもない。

白い校舎はほんのりと夕日に色づいていて、もう生徒たちも残ってないのか静寂に静まりかえって見えた。
あの頃見た代わり映えのないこの光景を目に映せば、それはもうすでに私の生活の一部に息づいてしまって、ここへ来てもうすぐ二年になろうとしている事をあらためて想い巡らせながら、あたりに誰もいない事を確認して「ぶぶっ…」とこっそりオナラをする私だった。



前の学校の事は忘れてしまいたかった。

プールサイドに建てつけられた更衣室の床に押さえつけられて、三人の男子生徒に次々とレイプされた。

私は考えた末、その事を黙っていたのだけれどレイプした生徒自らが「エロ教師」と吹聴して明るみに出てしまったのだ。

「先生を驚かしてやろうと思っただけだったが弾みでそうなった。」

生徒はそう釈明したと聞く。
逆に私はなぜ、思春期の男子生徒に誘われるままに男子更衣室などに立ち寄ったのか?などとその責任を問われた。
立ち寄るもなにも、そばを通りかかったら呼び止められて三人掛かりで連れ込まれてしまったのだ。

生徒たちの保護者はそうして学校側に教育者の責任の欠如を主張したが、それならば告訴すると言い出すと手のひらを返して訴訟の取り下げと寛容な対処を嘆願した。

三年生だったのだ。

私はそれから岐阜県にあるこの学校へとひとり転任したのだった。

学校の近くに1Kの部屋を借りた。
横を流れる河川敷を少し走って降りた場所で部屋からもこの河が見渡せて、結構快適な場所だった。

教師というのは立場の厳しい仕事だった。
どんな仕事でもそれは同じかも知れないけど、公の立場から私生活へ…
自宅に戻れば何かホッとするものは大きいと思う。

私は東京の学校で起きたあの事はもう忘れてしまったつもりだったのだ。


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