PiPi's World 投稿小説
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No546-02/22 17:11
女/牡丹
TS31-auz9paRo
『子供のために』
と、言うのは簡単で
『お互いのために』
と、言うのはただのエゴで

一方通行の言葉と
今ではもう決して交わらない視線

堪え切れなくて
あまりにも惨めで

もっと努力すれば良いのか
見て見ぬ振りをしていればやり過ごせるのか

…言葉は心の使い…
とは言うが
伝えたい事も口に出来ず
決して共に食卓に並ぶ事の無い肴を用意するために今日も
黙々と台所に立つ

次に貴方と顔を向かい合わすのは
決別の時なのでしょうか

お願いだから
子供にだけは笑顔を見せて

出来るならば
私に背中を向けないで
No545-02/21 16:28
男/B
N900i-X6VxzRg0
正面から
向き合えば

心と心の
対話をすれば

分かり合えないはずは
ないと思っていた


でも
そんなものは
僕の一方的な
独善がり


結局
何も変わらない
何も変えることはできない

ああ
虚しい
No544-02/21 13:43
女/稍(やや)
SN25-3s8.HYFx
『ひなあられ』

ほんのりあまくて
お砂糖のかたまりみたいなあじ

それはぴんく
それはイエロー
それは麻みどり
あるいはホワイト

夢みたいに存在感のない
そのふわふわした感じ
色とりどりなのに
どこか寂しげで
どれもくすんで並んでいる

夢みたいに綺麗なのに
どれもこれも安っぽいあじ
あとあじさえ霞んで消える


君達はまるで夢みたいだね
少女たちの叶わぬ夢みたいだね


(春ですねぇ……)
No543-02/21 11:18
女/こな
N901iC-rExwLtto
右手に剣を
持つ私は
人の命を奪ってまでも
きっとあなたを
守るだろう

右手に盾を
持つあなたは
誰を傷つけることもなく
きっと私を
守るだろう

だからあなたは
こんなにも強く

だから私は
こんなにも弱い

そして
だから私は
あなたに
魅かれる
No542-02/21 10:36
男/賢
P901i-oDey9rh2
こころのなかいっぱいに
しきつめられるしあわせ

そんなにはいらない

少しすきまを開けておいて

悲しみや痛みが
ちゃんと
入ってこれるように

彼らのことは嫌いだけど
ちゃんと
受け入れてあげなくちゃ

かわいそうだからじゃない
ちゃんと
それは僕のために
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