PiPi's World 投稿小説
[編集|削除|古順]
[戻る|前頁|次頁]

No211-01/09 20:55
男/怠星
KCU1-18ePti0H
雪は全てを覆い尽くす
家も、木も、街も、森も…
一面真っ白に染めてしまう…
何も見えなくしてしまう…
でも、いつかは暖かさに溶けて消えてしまう
元から何もなかったように

君は、僕の心の雪だ
僕にほかの何も見せなくしてしまった
君も、いつか僕の心から消えてしまうのだろうか?

いや、きっとそれはないだろう
だって、僕の心はこんなに暖かいのに君は溶けてないのだから
No210-01/09 20:15
女/稍
SN25-EJhV7H/d
『ラブレター』

あなたの隣で泣いたあの日から
何かが私のなかで変ってしまったみたいなので
少しだけお話させて下さい

どう変ったかというと
たとえば
あなたのご飯の食べ方や
あなたのワインの飲み方や
あなたのうでの回し方や
あなたが私のおでこにキスする時のあの唇の触れ方やなんか
私がどきどきしてきたあなたのひとつひとつ
あなたの一欠片が
もうちっともいとおしくない

私のなかであなたとの恋は終ったみたいです

ごめんね ありがとう
そしてさよなら
No209-01/09 12:46
男/戒狷
SH251iS-j5RuOICn
君の眼は嘘を知らない大きな眼

君の眼はすべてを語るおしゃべりな口

好奇心の塊みたいな君は

その眼で今日見た出来事を
まるでコップの水が溢れるような勢いで

僕に必死に伝えてくれる

僕にはそれが可笑しくって

もういいよって頭を撫でる

今日もたくさん遊んだね

今日もたくさん初めてを見つけたね

今日もたくさんの幸せを僕に分けてくれたんだね

大きな瞳はいつのまにか閉じていて

幸せそうな寝息をたてる
No208-01/09 02:22
男/マコト
F901iC-U8KUhpGc
さよならは言いたくなくて

だからいつも
またね
と別れた

さよならは永久の別れ
死別するのと
変わらないように
感じていたんだ

だけど
君には使うよ

さよならを

死人はいつも
悪い思い出だけ
持って行くから

僕は
君の中で死にたい




さよなら
No207-01/09 01:20
男/shima
F900i-4UPCZ4Sw
ホームでは
笑顔で
手を振ったはずなのに
何故か
貴女から電車が
離れていくに連れ
涙が込み上げて…


帽子を深く被り
涙を
周りに気付かれぬよう
寝たフリをした


目をつぶると
貴女がいて
目を開けると
貴女がいない


貴女と
離れたくないと思って
涙を流した夜


始めて
人を愛しいと思って
涙を流した夜


by.shima
<戻る|前頁|次頁>