PiPi's World 投稿小説
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No777-02/26 15:36
男/白いフクロウ
V705SH-OtmwnKgP
 「外し方が解らないんだ」
 そう言ってEがぼくに渡したそれは、確かに不思議じみた装飾と趣向を持っていた。
 一見すると、飾りたてた宝石箱のようにも見える。宝石に似せた硝子をちりばめた外装、その蓋はきっちりと閉じられ、さらにはそこに南京錠――いや。
 「これは、鍵……じゃないな」
 ぼくの言葉にEはコクンと頷く。
 「そう……」
 「……知恵の輪、か?」
 箱自体の金具に絡み付くようになった、南京錠を模した金具。それは、そう、馬蹄や迷宮に代表されるような知恵の輪パズルを思わせる。
 「叔父さんから貰った。……『パンドラ』っていうものらしい」
 「つまり“開けるな”ってことか?」
 「多分ね」
 「……面白いじゃんか」
 手にした箱を睨みつける。それに与えられた挑戦的な名はぼくを刺激した。
 「開けてやる」
 そのときのぼくは、まるで子供がおもちゃを手に入れたときのようだったろう。単純な好奇心に押されて、ぼくとEはそのパズルに頭を寄せた。
 それがどんな意味を持つか、その「パンドラ」の中身などまだ、知る由もなく――


『パンドラ』で
No776-02/26 13:29
男/フロムポスト
CA38-kJEqyDBA
時間ってなんだ自分。
度々ミスしてすいません、次回は『外し方』でお願いします。
No775-02/26 13:27
男/フロムポスト
CA38-kJEqyDBA
声を聞いたのは一体いつの事だっただろう。
最後に私を呼んだのは一体誰だっただろう。
どちらも、もううまく思い出せない。
それ位私は此処に永く居すぎたようだ。
今日もここでは一種類の命が、色々な命を買っていく。
買われていく方には嫌がっている者もいるし、喜んでいる者もいる。
買っていく方は、大抵喜んでいるのだけれど。
だが、もう私はあんな風に人間達を喜ばせる事ができない。
多分、もう私はここに必要がないのだ。
明日の朝にここを出よう、鎖の外し方はしっている。

時間は「外し方」で。

>ミラージュさん
すいません、リレー小説みたいな物はダメだったんですね。
許可もとらずに、軽率でした。
以後気をつけます、ご注意と、二回目までを許して下さって、ありがとうございました。
No774-02/26 11:12
女/ミラージュ
KC3A-sjTCHV.6
妹の呼び声が聞こえる。

「健くん、ごはんだよー」

僕には妹がいる。
だが、ここ最近では悲しい現実の壁が迫っている。

そして、僕は切に願う。

昔のようにまた、お兄ちゃんって呼んでくれ。

次は、「呼ぶ」で。


フロムポストさん→許可なく私の作品の続き書くのは、駄目ですよー。ここは、リレーではないですし。
三回目は許しません。二回までならいいですけど。笑
No772-02/26 06:47
男/ウォルフデァシュトゥルム
KC37-0WxCHgH4
フロムポスト氏に誘われて馳参じました(笑)。
新参者ですが、よろしくです。

では『大丈夫』で書かせて頂きます。


「ねえ、探したけど見付からないのよ、大乗部が!」
 電話の向こう側から、妹が困り果てて声を投げる。
「無いなら仕方ないさ、他の…… そうだ、テニス部なんかどう?」
 電話の此方で、僕が必死にそいつを受け流し、誤魔化す。
 この春、中学生になる妹に先日「頑張れ、おまえなら大丈夫さ!」とメールを送った…… 筈だった。
 だが何故か僕の携帯は大丈夫を大乗部と変換し、しかも、こともあろうに僕はそのままメールを送信してしまったのだ。
 数分後、妹から「ねえ、大乗部って何?」と早速返信が来たが、間違えたと正直に言えば全力で馬鹿にするに決まってるから、そのまま上手く誤魔化した。そして今に至る。

「うーん、テニスかぁ…… 大乗部が良かったのになぁ…… ところで、お兄ちゃん?」
「なんだ?」
「大乗部って、何をする部活なの?」

しらねーよ!


……という訳で、お次の方『妹』でお願いします。
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