PiPi's World 投稿小説
[編集|削除|古順]
[戻る|前頁|次頁]

No894-06/20 22:49
戒狷(N701i)
浴衣に
甚平

作務衣に
雪駄

蒸した空気に
蛍の光り

うちわに
提灯

乙姫見つけて

狐のお面に
腰には扇子

ヨーヨー片手に
近所の神社

君との思い出
小さな境内

蚊取線香
打ち上げ花火

夜空に弾けた
二つの想い

夏の夢夜の走馬灯

酒の肴に

また空を見る
No893-06/20 19:46
稍(やや)(SN25)
『返して』

すっかり 骨抜き

あなたは2年もかけて
私の骨格を
心臓とすい臓を
ひ臓と胆汁を
そして筋肉を
きれいさっぱり持っていったね

もう立てないよ


ねえ 返して

空の青さを歌う唇さえ
もう動いてはくれないの
No892-06/20 19:45
カルアミルク(SN32)
もう綺麗なドレスに憧れる事もなくなった

綺麗なアクセにも

綺麗なミュールにも

心奪われる事もない


私に必要なものはそんな物じゃないから


そんな事じゃないから

幸せな曲と大切な人、

少しの自尊心と
少しの悲しみを
No891-06/20 17:41
島和樹(N701i)
ねえ君は
いつまでも
僕を愛してくれるかい
僕がもし
たった一人になった時
優しく抱き締めて
口付けをしてくれるかい

今の僕は
一人じゃ呼吸も出来ない
君が居てほしい
僕の隣に
君が愛しい
狂おしいほどに

ねえ君は
今も
僕を見てくれてますか


by.shima
No890-06/20 17:00
賢(P901i)
今は夕暮れ
太陽は目線の高さ

昼が惜しまれる
回転速度は増して
夜の手に触れる

産声の頃もらった朝日
今日に返して
独りのベッドにつく前に
やさしさを誰に引き渡そう

今は夕暮れ
束の間のオレンジ
<戻る|前頁|次頁>