PiPi's World 投稿小説
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No511-09/20 17:34
賢(P901i)
鈴虫は
僕のためには鳴かない

エアコンの風だけが
今は僕の味方

肌ざわりのいい毛布の中で
可笑しな夢だけ見ていたい

ベッドの下に
今日の名残を感じつつ

昨日の記憶は
薄れて壁に染み入る

一昨日のことは
記憶ではなく思い出に

曖昧な夏と秋の境界
明日には触れられるだろうか
No510-09/15 23:39
ソロ(P902i)
過ぎゆく夏が名残惜しくて

もうちょっと待って
もうちょっと待ってと
蝉が鳴く

秋の匂いが待ち遠しくて

はやくおいで
はやくおいでと
鈴虫が鳴く

庭先の競争曲が可笑しくて

蝉よ頑張れ
鈴虫も負けるなと
私は笑う

山布団にくるまり始める太陽と
しゃくれて微笑むお月様

低く通る木枯らし踊れば
次は何処へと枯れ葉舞う

秋の夕暮れ演奏会
観客一人のお披露目会

明日逢えるか分からないけれど
またいつか逢おうねと
手を振る夜長の少し前
No509-09/15 09:13
ラーレ(SO704i)
朝靄に消え逝く恋し影

秋の夜長に指折り数えては

枕濡らし誰思う

金色揺れる薄野原

真ん丸月夜に願いしは

今日は

明日はと

未だ逢えない影を恋い慕う
No508-09/13 02:52
賢(P901i)
希望を歌う詩は
いつも大それている
根拠も曖昧に

絶望を歌う詩は
視界が狭すぎている
可能性を排除し

「等身大」の詩は
実はありふれている
結局は既製品

僕の耳に
歌が届かない日はない

僕は
どんな詩を歌えるだろう

くだらない歌だと
「僕」に
笑われなければいいけれど
No507-09/04 01:11
コルト(V903SH)
君は強いんだ
だから負けないで

あいつらは
君を引きずりこもうとしてる

自分が負けたから
君も巻き添えにしたいんだ

頑張れとは言わない
失礼だからね

君に強い意志があるから
敵は現れる
その敵を倒して
経験値で
より強い意志を作るんだ

無理しなくてもいい
休むことも重要だから
ただ
負けないで

例え君が一人になっても
僕はゴールで待ってる

迎えにはいかないよ
失礼だからね
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