PiPi's World 投稿小説
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No562-03/15 00:56
ソロ(P904i)
自由気ままなのら猫一匹
雲を追って
風に吹かれて
知らない街から
知らない街へ

残飯漁りも
慣れた日々

自由気ままなのら猫一匹
縄張り侵して
怪我を負って
知らない人に
拾われて

気付けば知らない
家で手当てを

温かいミルク
漁らない日々

自由気ままなのら猫一匹
帰る家ができて
怯えない昼寝ができて
気付けば飼い猫
首輪をつけて

暖かい日々に
縛れた日々

自由気ままなのら猫だった
家族ができて
親になって
知らない街から
知り過ぎた街へ

空を見上げても
もう雲は追えない
風が吹いても
旅はできない
棄てられない

自由を無くした猫が一匹
幸せなのは
今か昔か

見上げた空を
いつまでも眺めて

どこまでも続く空を
いつまでも眺めた
No561-03/07 14:52
ラーレ(SO704i)
雪解けの水溜まり
映る姿を風が歪ませる

あれから僕はうまく笑えなくなった

滲む靴が冷たくて
水溜まりを避けて歩く

まるで僕を見透かされてるようで恐いから

いつかまた
心から笑える日が来るのかな

この雪が全て解けて
新たな季節を迎える頃には

せめて君の前では
笑っていようと思うんだ
No560-03/07 00:06
賢(P901i)
あれからすこしして

おさなさをすなおに
ぶきにできるくらいには
おとなになったわたしを

あなたはどうおもうだろう

わたしとちがって
しょうしんしょうめい
おとななあなたは
No558-03/06 00:41
コルト(TS3H)
さようなら

ただ一言
彼女が遺した最後の言葉

なんでだろう
まだ出逢ってすらいないのに

こんにちはこんばんはおはよう
そんな出会いの言葉も使ってないのに


いつ出逢ったのだろう
47億年前なんかだったら
ロマンチックで格好いいのに

青空に紐なしバンジーなんかして
アスファルトを赤く染めて

いつ出逢ったのだろう
いきなり僕の上に
あなたが降ってくるなんて

あなたもぼくも
アスファルトを赤く染めて
No557-03/06 00:19
賢(P901i)
上手に嘘をつくたびに
自分が嫌になっていく

上手に嘘をつくたびに
他人が自分を好きになる


上手に嘘をつくたびに
何かがすり減り消えていく

上手に嘘をつくたびに
何かがたくさん手に入る


上手に嘘をつくたびに
淋しい思いになっていく

上手に嘘をつくたびに
誰かが楽しい気になれる


上手に嘘をつくたびに
上手に嘘をつくたびに

あなたは僕から遠ざかる
あなたは幸せそうに笑う
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