PiPi's World 投稿小説
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No601-2009/04/30 22:45
デルタ(PC)
ほら 見てみな
誰かが飛ぼうとしているよ

もう向かい風は、やんだのかな
霧は、おさまったのかな
あぁ
あれだけ勢いよく羽ばたいたのに
やっぱり堕ちてしまうんだね

きっと重力が大きすぎるんだよ

そらは、こんなに広いのに
背には羽が生えてるのに
ただ見てるだけなのか


ほら
また誰かが助走を始めたよ
重力は消えないのに
何かが地面に押さえ付けようとしているのに

こんな不条理な世界なのに

まだ足に力を込めるのか
よく見れば
地に堕ちたばかりの同じ羽

飛べないよ
そんな風に成り立っていないよ

だけど羽はある
だけど羽があるんだ
No600-2009/04/29 10:13
リラ(F704i)
底にどろどろが溜まれば
上澄みは限り無く純粋になる

積み重ねた横顔は
本当の顔して



きみに伝えたいものは
カレンダーのしるしの意味と
ホワイト・アスパラガスの穂先の甘み



底にどろどろを溜めれば
上澄みから3段階で生きていける

横顔でさえ
嘘吐けるようになれば



スパイス混ぜたらふりかけて食べちゃえよ
レタス、オニオン、トマト、ナッツ
きみのためのドレッシング
明日から ふたりきり
No599-2009/04/26 19:49
フロムポスト(CA38)
大きな入道雲の上に乗ったって
あそこから見えやしないんだ
トトロの木の上でオカリナを吹いたって
あそこには聴こえやしないんだ

もう逃げてしまおうか
もう隠れてしまおうか

おいでよ
こっちにおいでよ

暖まる暖炉なんか無いけどさ、何なら来なくてもいいけどさ

でもあんまり遠くへ行くんじゃないよ
見える場所にいるんだよ
逃げ疲れたら帰っておいで
隠れ疲れたら帰っておいで

一緒に帰ろう
手を繋がなくてもいいからさ

帰ろうか
だから、傍に来るまで待ってるよ

帰りに行こう
君が帰るまで此処にいるよ
No596-2009/04/26 10:31
ラーレ(N706i)
君はそれ程までに
追い詰められていたのに

息ができなくなって
苦しくて
どんなに走り続けても

其処にあるのは幻
其処にあるのは無

何を求め
何を追い

君は何を手にするのか

其処にあるのは希望
其処にあるのは未来

今は見えなくても

そんなモノに
賭けてみるのも悪くない

ボロボロになった君は
無敵なんだよ

全ては君次第
No595-2009/04/26 02:23
コルト(TS3H)
いくら走っても
止まらず走っても
追いつけないのに

あきらめたい
あきらめたくない
混ざった

何をもって
それを努力と呼ぶのか
わからないけど


息が切れて
めまいがする
涙がでて
死にたくなって
生きたくなって
足が震えて
ころんだ

すりむいた傷に
雨が染みて
切なさが全部あふれ出てきて
このままいっそ
終わればいいのにと
願いたくなりそう

いくら走っても
止まらず走っても
追いつけないのに
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