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殺人鬼の人
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殺人鬼の人 1

俺は死の「予感」をすることができる。
10年前、1年間の昏睡状態から奇跡的に回復した。その昏睡状態の1年間…生と死の狭間を彷徨い、限り無く死に近付いたのだろう。
誰かが死ぬ一日前に「予感」することができるようになった。
あの人も、この人も…死ぬ一日前に俺は「予感」した。
昏睡状態の中、暗闇である人にあった。姿は覚えてないが、はっきりと覚えてることがある。
「よく来たね。でも君はまだ死ねない。代わりにコレあげる」
という言葉。男か女かも分からない。その文章だけ…印象に残った。
俺は死の「予感」をすることができる。
十年前、一年間の昏睡状態から奇跡的に回復した。その昏睡状態の一年間…生と死の狭間を彷徨い、限り無く死に近付いたのだろう。
誰かが死ぬ一日前に「予感」することができるようになった。
あの人も、この人も…死ぬ一日前に俺は「予感」した。
昏睡状態の中、暗闇である人にあった。姿は覚えてないが、はっきりと覚えてることがある。
「よく来たね。でも君はまだ死ねない。代わりにコレあげる」
という言葉。男か女かも分からない。その文章だけ…印象に残った。
そして…死の「予感」を譲り受けた。
最初は医者も首をかしげていたが、すぐに俺を精神科送りして担当を辞めた。
精神科の検査では異常無し。元凶である交通事故による怪我が治った俺は晴れて退院した。
そして十年後…
今、俺はどうにかして授業を抜けだそうと考えている。
現国のヨボジィは今にも「予感」がしそうなほど年老いている。教室の後ろの戸はあらかじめ開けてある。
親友二人と合図をする。
ヨボジィが板書始めたと同時に…!!
……………!!!!
教室からいなくなる生徒三人。
「ふぅ…やってられっかっつーの」
「だりーな…」
「あの先生、教え方下手…」
最初に喋った奴が伊東卓也(いとうたくや)、親友その一。三番目が佐藤真(さとうしん)、親友その二。んで二番目が俺、五十嵐健太郎(いがらしけんたろう)である。
「じゃ俺寝るねー」
真はサボったらすぐ寝る。そしてコヤツは頭がいい。授業を出席日数ギリギリのラインでサボってるんだけどな。すぐ寝るあたりから夜に勉強してるに違いない。
「なぁ、ケン。今日は予感したか?」
「収穫無しかなー」
「んだよー…面白くねぇなぁ」
基本的に卓也はトラブル好きだ。俺にいつも「予感」が無いか聞いてきては落胆している。
この二人には「予感」のことを教えた。十年前の事故のことも、俺に両親がいないことも。そして…俺に姉がいることも。
「けーんー…」
この気怠い声で俺を呼ぶのが姉である。
「あ…由貴さん、こんちはっす!!」
「こんちはっす!!じゃなくて、卓也君もちゃんと授業に出なさい?それと…由貴先生ね」
姉、五十嵐由貴(いがらしゆき)は教師なのだ。
「由貴先生、何か用ですか?」
「健…教室に戻りなさい」

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