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生死の境に立たさるる
その他リレー小説 - 戦争

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生死の境に立たさるる 1

クソッ…。
何でこんなことになったんだ!
翔、雅…。周りを見るとつい2日前までクラスメイトだった人間が無惨に横たわっていた…


そもそも、こんなことになったのは全てあの忌々しい豪雨のせいだ…

…二日前、Y市立S高校の上空一面には不気味な、そして分厚い雲があった。
「これ、やばくね?」
軽い調子で長田翔が俺に言う。
「だな…」
窓の外を見つめ、俺は今日のテストに集中しようとした。
「はぁ、テストたりぃな…」
楽天家な高橋雅人は少しも気にしていないらしい…。「あのなぁ…雅ぃ…」
ミヤビと呼ばれる
のは本人はマサトと呼ばれることを嫌っているからだ。
「テストよか、外だろ?」翔が、呆れたように突っ込む。
「だっただった…。」
と雅人が外を見ると激しい雨が雷の轟音と共に降り注いでいた。

ピシピシ…、窓ガラスに細かいヒビがはいっていた。俺は窓に映った自分の顔が歪んだ瞬間、思わず叫んだ。
「逃げろ!!」
俺と翔と雅は間一髪で、窓ガラスの破片から逃れる事ができた。窓の近くにいた生徒たちは既に息がなかった。
「何だよ、これ…」
普段楽天的な雅でさえ、その状況に絶句した。
女子の叫び声が他の教室からも聞こえてきた、まるで戦場のようだ…。俺は不安を解消するため、教室に降り込む雨に目を向けた。


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