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殺し屋のあなた
その他リレー小説 - アクション

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殺し屋のあなた 33

ルナがつまらなそうに肩を落とす。
「な〜んだ、タキさんの関係者か…」
大柄なタキが、闇の中から沸いて出たかのように、ルナとカノンの背後に立っていた。
「なんだ、じゃあねえだろ、昨日の今日で4人もブッた斬ってよ?」
「コイツがレイザーと関係ないなら…5人目に…」

酒場で『窮鼠』の名が出た時のタキの態度からすれば、全くの無関係ではないようだが…。
「で、どうなの?知ってるの?知らないの?」
ルナは好い加減イライラしている。
「知ってる…この先の倉庫に…ぐはっ!」
男はそう言うと動かなくなった。
ルナの刀が男の腹に深く刺さったのだ。
「ルナ!?」
カノンはルナを見た。
「関係者だったのね…。カノン、行きましょう。こんな所で時間を無駄にする必要はないわ。」
ルナは静かに言うと、立ち上がり空を見た。
「いい頃合いだな…」
ラストはルナにそっと声をかける。
「まぁね…」
ルナは妖しく笑っていた
「で?どうする?」
タキが二挺のスタームルガー…44マグナムリボルバーとサプレッサー付22オート…の弾倉を確かめながらぼやく。不満たっぷり、やれやれだぜ、という表情だがやる気満々な様子。
金網フェンスに囲まれた倉庫。警察の目を気にするでもなく武器を持った連中がうろうろしている。表に10人、得物はマイクロウージーが主力…。
建物の内部の様子はわからないが、出入りしたタイヤ跡からして、あまり使われていないアジトのようだ。幾つか明かりの漏れている窓が確認できた。まずは…なるべく短時間で、大きな音を立てずに、表の連中を片付けるのがセオリー…無論ここにいる全員、ナイフや絞殺ワイヤー、素手による『静かな』やり方はお手の物だが…ルナの刀とタキの22口径がメインになりそうだ。

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