交差世界(アニメ・ゲームキャラ全般) 22
「研究所内での白兵戦を想定とした戦闘ロボですな。…ん?こんなマーク、額に…?」
そのロボットの額部分には、ハートレスの紋章がついていた…
……同時刻、ラクーン署
ラクーン署内部が変貌を遂げた後、クレア、レオン、ケビンの三人は周辺の捜索中あるものを見つけた。本来ならそこは《S.T.A.R.S.》の本部である部屋だった。
「…これは、調査報告書?」
クレアの兄であるクリスのデスクの引き出しに入っていた。
壁や机は相変わらず錆びれていたりしたが、紙は無事であった。
――アンブレラ社の兵器開発について
大手製薬会社であるアンブレラが秘密裏に生物兵器を行っているとの情報あり。
新型のウイルスで《T‐ウイルス》という名称らしい。
今後、調査を行う予定――
さらにもう一つのレポートがあった。
――洋館周辺における猟奇殺人について
アンブレラ所有の洋館周辺で猟奇殺人が多発している。
被害者はどれも体の一部の肉を食い千切られている。傷の周辺から被害者とは別の人間の唾液が検出された。
しかし、その唾液から新種のウイルスらしきものが発見された。
独自の研究により、細胞の急激な増殖と進化を促すことが発見された。そして、そのウイルスはどんな条件下でも生き残り、感染力がとてつもなく強い。
感染経路は空気感染、血液感染など。
ウイルスが猟奇殺人と関係しているかは現在調査中――
「あのゾンビ達はこのウイルスに感染したってこと?」
クレアは話しながら書類に見入っている。
「詳しくは分からんが多分そうなんじゃないか?」
「マジかよ…勘弁してくれ〜」
各々の反応をしていると、ドアが突然開かれた。
現れたのは一人の少年だった。
「…あれ?どうして…ってここ、ドコ??」
少年はなぜか背後のドアを開けたり、辺りを見回している。
「このボウズどっから来たんだ?」
――ドン!ドン!ドン!
「わっ!?」
ドアを何者が叩きつけている。
「ったく…ノックはもっと軽いもんだろ…。そこのボウズ、どいてろ」
ケビンが銃を構える。同じくクレアとレオンもそれぞれ構えた。
次の瞬間、ドアを破りゾンビが襲いかかってきた。
三人は動く屍達に鉛弾を次々に撃ち込む。が、一向に数が減らずどんどん部屋に入ってくる。
「ねぇ、ちょっとヤバいんじゃない!?」
「ヤバいもなにも、絶望的だ…」
レオンも応戦しているが、段々と弱気になってきた。
「はぁ、しょうがない…でもゾンビに効くかな?」
少年は一人呟くと気付かれないように片手を上げる。するとその手には大きな《鍵》型の剣が握られていた。
「…グラビデ!!」
三人はいきなりの事に驚いた。目の前のゾンビが潰れてただの肉塊と化したからだ。