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DO-RA 未来からの使者
その他リレー小説 - 二次創作

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DO-RA 未来からの使者 2

一日の大半は遊んでいるか寝ているかで、小遣いが少なくなったら射撃の賭けを行い、幼なじみの雫に呆れられる……これが乃日太の生活だった。
もちろん、学校の成績は悪い。
だが、きちんと毎日学校に行っていることや、非行行為に走らないことを考えれば、まだマシとはいえなくもないだろう。
その後、賭けで儲けたお金でどら焼きを買って、乃日太は帰路についた。



乃日太の部屋

何の変哲も、面白味もない、普通すぎる部屋だが、今だけは違った。
渦のように部屋の風景の一部が歪み、その中心から火花が飛び散っている。
地震も何もないのに、机や本棚が小刻みに震える。

ガタガタ!ガタン!

机の引き出しの揺れがよりいっそう大きくなる。

ガタン!ガコッ!

引き出しが勢いよく開き、中から出てきたのは……


「ただいま―」
「あら乃日太。お帰りなさい」
台所で夕食の準備をする乃日太の母、珠子(たまこ)が、乃日太を見て言う。その直後、
「…あら?」
珠子が首を傾げる。
「さっき上で物音がしたから、帰ってたと思ったんだけど……」
「えっ?」
…まさか…泥棒!?
乃日太は近くにあった箒を手に取り、階段を慎重に上る。

ギシ……ギシ……

「…………銃持ってたらどうしよう………いやいや、さすがに泥棒がそんな物持ってないか………………でも………」
自分で自分を励ましながら、乃日太は階段を上る。
階段を上りきって、すぐ左のふすまが乃日太の部屋の入り口だ。
そっとふすまに耳を当て、中の様子をうかがう。
…………物音はしない。
「なんだ……思い過ごしじゃん……」
ハハハと笑って、ふすまに手をかける。
「大体、泥棒なんて非現実的な事がそうあるわけないよな」
乃日太のその言葉は、ふすまを開けた瞬間、粉々に砕け散った。

部屋の中には……


一体のロボットがいた………
人型をした青いボディに、大きなポケットを囲うような白い腹部。
後頭部も青一色に染められ、目の下には青い部分と白い部分の境界線のように、涙のような赤い線が入っている。

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