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Hidden
その他リレー小説 - ファンタジー

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Hidden 2

「お前って頭良いし、イケメンだしホント羨ましいよ、何で神様ってこんな不平等につくるんだろうな」
光秀はそう言っているが、この学校の成績トップはこの男で、見た目も悪くない事から女によくキャーキャー言われている。俺に嫌味でも言ってるつもりだろうか…。
「なぁ学校終わったら駅前のラーメン屋行こうぜ」
「そこ!!うるさい!!」
「じゃあ決りなっ」
先生の怒鳴り声に振り向きもしないで、光秀は俺にグッドポーズをとってみせる。光秀が黒板の方を振り向いた瞬間、白いチョークが光秀の額にぶつけられた。


「くぅ〜、やっぱここのラーメン最高だわ!!おばちゃん」
「ほらっ、このチャーシューはオマケだよ!!」
「あんがと、お姉さん」
「お姉さんなんて…、もう嫌だねぇ」
結局俺は、半ば強引に駅前のラーメン屋に連れてこられてしまった。俺にはでっかいチャーシューのオマケがない。
まぁ分かっていた、光秀はこの店の常連で口も上手い、いい年したおばさんが頬を赤らめてしまう程だ。俺はただラーメンを食べる事に集中した。
ズルズルと音をたてて食べるのが通だという、“だから”とりあえず俺は勢い良く麺を口に滑らせる。その際スープが光秀の顔に飛んだのはわざとではない、偶然なのだ、そう事故なのだ。
そんな時だ、光秀の影が俺を覆った。
「これやるよ」
そう言うと光秀は俺の丼にチャーシューをのせた。意味が分からなかった、俺はスープの仕返しがきたと思っていたからだ。
「…ありがとう」
とりあえず俺はお礼を言う、人間は礼を重んじるべきだからだ。本心かどうかは関係ない。
それにしてもコイツは気持ち悪い、光秀は俺の方を見て満面の笑みを浮かべている。
“もしや毒入り…”
元暗殺者の勘だった。俺の頭にはいろんな事が浮かんだ。
“何故俺の命を?どこの組織だ?ここで殺しておくべきか?どんな毒が考えられる?ラーメン屋もぐるか?…そもそも毒が入っているのか?”
俺は究極の決断を迫られた。
「もしかしてお前チャーシュー嫌いなのか?」
俺が頭をフル回転させている時に光秀は口を挟んできた。彼の目から悪意は感じられない。解毒剤は数種類用意してある、俺は清水の舞台から飛び降りる覚悟でチャーシューを口に運んだ。

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