交差世界(アニメ・ゲームキャラ全般) 57
…同時刻、ゴールドマンのビル1F、非常階段前
「さっきの銃声は…」
「ああ、ここからだな…行くぞ!」
バァン!
勢いよく扉を蹴り開ける。そこではゾンビがさっきの車から降りてきた軍人の死体を貪っていた。
「食事中か。ん?こいつ、どこかで…」
俺達に気づいたゾンビが立ち上がる。白いスーツに高級そうな革靴を身に付けた黒人のゾンビ…
「てめぇは…」
「トミィーーー!!」
「「!!」」
黒人がいきなり襲いかかる。俺は落ちていた鉄パイプを振り下ろして頭を殴る。そしてよろめいた所にフルスイングを当てて壁にぶつけた。
「何で生きてる!?俺が殺してやっただろうが!」
「ト、トミィ……」
話を聞いてない。奴の目は完全に死んでるし、生きている訳ではないようだ。
「ふん、まぁいい。」
グシャ!!
ドドドドドドド!!
鉄パイプを突き刺し、動けなくした後に軍人が持っていた銃を拾い奴に銃弾を浴びせる。
「今度こそラストダンスだな。」
鉄パイプを突き刺した肉塊に呟く。
「あばよランス。あの時俺を裏切らなければ二回死ぬ事もなかっただろうにな。ほらよ。」
テイラーに軍人の銃を投げ渡す。
「いいのか?」
「大丈夫だろ。持ち主もいらねぇみたいだしな。」
俺は予備の弾を渡した後、二人を呼ぶ為に一旦戻る事にした。
テイラーは『軍人の銃を手に入れた』とニヤニヤしていた。
しかしプロなら兎も角、並みの技量では精度も怪しい代物、連射速度と単純構造だけが取り柄の旧式SMGイングラムMAC11。
俺にとってはベルトに落とし差しにしたコルトの.45オートこそが悪党としてのパスポート、そしてクソ度胸が最後の保険…ジャップの餓鬼共に言わせれば『チューニセッテー』と言うらしい。
逃げる途中、銃砲店から十分過ぎる程に失敬してきた弾薬と弾倉を確かめながら、今後の方針を確かめる事にした。