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ドラゴンクエスト[〜それから〜
その他リレー小説 - 二次創作

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ドラゴンクエスト[〜それから〜 47

「まさかここが竜人族の…」
エイクの呆然とする姿に、ククールたちはかける声が見つからなかった。
「違う、そんなはずない…」
エイクは焼け跡の中を、何かにとりつかれたかのよう走り回る。
「ははははは…なんで…何でこんな事に…」
息をきらしたエイクは、俯いてぴくりとも動かない。
雷鳴が轟く中、草を踏む音がエイクの背中に近づいてきた。
「エイクよ、この光景をお前の目に焼き付けておくのだ…これが竜王のやり方だ」
エイクが後ろを振り向くと、見覚えのある老人が立っていた。
「グ、グルーノさん!?」
「我等の里はもっと西だ、出てくる所は間違えたが、いい勉強にはなっただろう…里に案内してやる、ついて来い」
グルーノと共に仲間のもとに戻るエイク。仲間たちは一瞬警戒したが、エイクが説明すると皆表情が和む。
ゼシカが小走りに追い掛けながら、問うた。
「グルーノさんは、エイクのおじいさんってことになるのね」
いつもならエイクは彼女の歩幅に合わせて歩くのだが、心が先を急いでいるのかずんずん進んでいく。
「でも、なんでエイクの名前を知ってんだ?」
ククールがゼシカの背中を押してやりながら、歩いていく。その声が聞こえたのか、グルーノがこちらを顧みた。
「それについては里に着いてからお話しよう。ククールよ」
「!?」
みな顔を見合わせて目を白黒させた。
しばらく歩くと、『竜人族の里』の門が見えてきた。
「あ……」
門から少し離れたところに小さな墓石が建てられていた。
「エイク、何をしている、行くぞ?」
墓石を横目でみながら、グルーノの後を追う。
「兄貴、どうかしたんで?」
「ううん、なんでもないよ」
しばらく歩くと、5人は門の前に辿りついた。門は頑丈なつくりで、パーティー1力自慢のヤンガスが開けようとしたが、びくともしない。
「おもしろい奴じゃ、いいか?この門はこう開けるのだ…」

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