ドラゴンクエスト[〜それから〜 12
門番は地に手をつける。すると地面から無数の腕がのびヤンガスは地面へと叩きつけられる。
「マドハンドを召喚した?あんたタダ者じゃないね…」
地面に固定されたヤンガスをみてゲルダは冷静に言う。
「ヤンガス…引き返すよ」 「分かっていただけましたか…」
ヤンガスを拘束していたマドハンドは光を撒き散らしながら消えていった。
つかつかと先を歩くゲルダの後を追う。
「ずっと開かれてないってことは、エイクも来てないんだよ。」
「そうでがすな…。」
ヤンガスが大きく息をついた。
「一ヶ月前ってこたぁ、アッシらがラプソーンを倒した直後ってことになるでがす。」
「そうなんだよ。誰かが平和に酔いしれてたサザンビーグを襲ったのか…。」
ゲルダがまた爪を噛んだ。
「あっしは馬姫様…ミーティア姫をさらった奴と関係があるんじゃあると思うでがす」
「いやカンダタって可能性もあるよ…」
歩きながら二人は考え込む。
ドクンッ!!!
ヤンガスはなんだか胸騒ぎがした。 「ヤンガス危ない!!」
ドーン!!!
「何だ?何があったんでがす!?」
ヤンガスが目を開けるとのりかかったゲルダ…その後ろには金色の竜が口から火を吹かしながら待ち構えていた。
「何だ…こんなモンスター見たことないでがす」
「スカイドラゴン…」
ヤンガスの後ろからどこからともなくサザンビーグの門番が現れつぶやいた。
「おっさん何か知ってるでがすね!?」
「話は後だ、奴を倒したらその娘の手当てもしてやる…私につづけ!!」
門番はスカイドラゴンの頭上に飛び乗り剣を突き刺すと、スカイドラゴンが地面近くまでおりてきた。
「今だ!!」