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安らげるトコロ
恋愛リレー小説 - 年下

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安らげるトコロ 1

「何やってるんだろう、私」

昨日から、始めたばかりのバイト。
人見知りで、人と話すのが苦手な私は、
サービス・接客業は避け、新聞の広告の求人広告で
たまたま見つけた納品、ピッキングの仕事に応募した。

応募するのも、私にとっては一苦労で、
電話するだけ、相手の顔なんか見えない簡単なこと
なのに、私は決心を決めるまで1日かかった。

夕方、私は電話の前でワーワーわめきながら、
広告に乗っている電話番号を途中で打ち、
すぐに消す。それの繰り返しを続け。
電話は番号を繋いだ。
私は意味もなくシャキーンと立ち上がった。

「あの、そちらで働きたいと思っているものですけど」
今、思えば、名前くらい名乗れよ。って思う。
つっこめばいくらでも突っ込める悪い例の電話。
「じゃあ、明日の一時にこちらにいらしてください」

フー。力が抜けていくのを感じた。
たかが電話するだけで、この一仕事を終えたような達成感。
「明日の十三時か……」
空欄ばかりが目立つ手帳のスケジュールに面接(13時)と書き込んだ。



て、面接って何着てけばいいんだろう。
スーツ? イヤ、新入社員の面接じゃないんだから。
ていうかね。その前に、スーツ持ってないよ。

品揃え豊富のクローゼットかは、知らないけど、
それなりに流行を抑えたワンピースは揃えてある。
「ん……まず、第一印象はこう、きちんとした印象あたえろってよくいうよね」

十八歳の限界がある思考回路でそれにあてはまったのが、
白いシャツ。それに、紺のワンポイントが入ったシンプルなベスト。
それに、スキニーデニムを履き。

十二時三十分。化粧を薄くした後、鏡の前に立った。
「ま、こんなもんかな」
鏡で後ろや横をみっちり確認し、


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