伝説と謡われる一つの石があった。
その石を手にした者は、富、権力、望む物は全て手に入る。
石を巡って略奪や争いが起きた。
人々は石を求め、同時に恐れた
そして500年の月日が流れた――
記憶から忘れ去られた石。
人々が伝承として伝えてきた事以外に、詳しい事は分からない。
人々は求めた。伝説の石を我が手に
石を求めて旅を続ける者。
はるか昔に創られた建造物、洞窟に入り、石を探す。
時は来た
石の中で¨何か¨が静かな鼓動を始めた。
誰にも知られず、ゆっくりと。
ただ、これだけは予感する。
人は、――――滅ぶ。