勇者の子孫
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「おお、どうしたんだ、そんなに息を切らして?」 近づいてくるへニングに気がついたクアドは手を振って彼を迎えた。 「いや、忘れ物をしてしまって。剣が──」 言いかけて、クアドの持つ剣に目がいく。先端から滴る赤黒いものは──血。 同時に殺気を感じ、へニングは後ろに飛びずさる。 ひょお、と風を切る音とともに赤黒く染まった剣が一瞬前まで彼の胴のあったところを通り過ぎる。 「ほう、これをかわすか……なかなかやるじゃないか。さっきのやつは声も上げずに死んだぜ」 クアドは剣を構え直し、嘲笑するように言った。 「なんのつもりだ?」 「俺は阿呆じゃないんでな。魔王を倒すより、勇者を倒したほうが実入りがいいことくらいわかるさ」 「はっ、野盗は所詮野盗か……下衆なことを考える」 勇者を殺し、その持ち物と装備を奪う──たしかに魔王を倒すより確実に、かつ手っ取り早い方法だ。 「武器は一通り検査されているからな。この剣で勇者を斬ったところで、容疑者はお前。そしてその容疑者は冷たい土の中って寸法だ。」
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