謎の学校 10
初めて人前で過去のことを話した。
頬を涙が伝うのを感じた。
人生で初めて、女性の前で泣いた…かもしれない。
鈴「はい」
鈴がハンカチを差し出してくる。
それを受け取って、顔を、目元を拭う。
夕子「原久田さん…」
舞「そんな過去があったんですね…」
周りで聞いていた面々も、悲しそうな顔をする。
深雪「つらかったですか?」
「まあ、そうだな…自分が教師をやっていていいのか、自問自答する日々だった」
鈴「全部が、史ちゃんのせいだとは思えないんだけど」
「そうだといいけどな…」
夕子「安心してください。理事長の言うとおり、ここは原久田さんの居場所がある場所なんです」
「ああ、ありがとう」
深雪「少し特殊だけど、絶対にいい場所ですから」
舞「困ったり、悩みがあったら、いつでも聞きますよ」
「まあ、そうしようかな」
鈴「ここは、みんな、史ちゃんの味方なんだよ」
「そうか…」
また目頭が熱くなりそうだ。
ここに来て初めて、周りの人間の温かさに気づいた瞬間だった。
鈴「史ちゃん、私隠し事してたの。この茶髪は本当はかつらなの。」
鈴は茶髪のかつらをとった。
鈴の腰まであるロングの黒い髪が現れた。
予想はしてたことだ。
俺の知ってる鈴は、長い黒髪だったからな。
―このときは知らなかったが、俺の過去の話と赴任の経緯を、担当する14組の生徒が聞いているのに気づかなかった。
「…史明先生、そんな過去があったんだ…」
「だから体育の授業を見に来たとき、辛そうな顔してたんだ…」
「私達も、何か力になれることがありそうだね」
興津愛・松本ちなみ・涌井茜。
史明が担任を勤める14組の中でも、特に成績優秀な美少女である。
3人は史明と女性教師たちの会話が終わると、足早に教室に戻っていったのだった。
それから、5日後俺が興奮する事を見てしまった。
体育の授業を見ていたら、徳永彩がミニスカートで白いパンツを丸見えにしながら(もちろん片手でスカートを押さえながら)、女子生徒も私服もスカートなので白いパンツが丸見えなっていた。
俺に見られて、みんな恥ずかしさで顔が真っ赤になった。
それは彩と女子生徒たちは処女だから当然である。
俺はびっくりした