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惑星調査団
官能リレー小説 - SF

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惑星調査団 2

3、2、1ついに打ち上げだ。打ち上げと言っても飛行機の離陸の様なものだが、人類にとって快挙なのだ。 
テレビカメラとフラッシュの中どんどん高度を上げていく
そしてついにアノ作戦を決行するときがきた。 
地上の管制室から連絡がはいる。『規定高度に達しました。ベルトをとって機器をチェックし、例の作戦の第一段階を決行しなさい』
眼下には青い地球が広がっている。大気圏外に到達したのだ。
コンピュータの合成音声が報告する。
「エリカお嬢様、大気圏外に到達いたしました。オールチェック、クリアー。問題ありません。」
渋い中年男性の声だ。素敵な中年の執事と言われて女性が思い浮かべそうな声である。
「ミキちゃん、ここをしばらくお願いね。ほかのみんなはついてきて。」
隊長のエリカが告げる。
「ああん、いいなあ。」
ミキを除く4名はエリカを先頭にコクピットを出る。
宇宙船が激しく揺れ始めたのはその直後の事であった。
ブオーンブオーン…。警報音が鳴り響き、計器が滅茶苦茶な数字を表示する。
内部の空間も歪んでいるようだ。エリカ達は波打つ床の上を転げ回る。
「ね!ねじれるぅ!」
エリカが叫んだ。机の上から転がり落ちたペンがドリルのようにねじれていった。
ビカーンビカーンと点滅するランプに照らされながら、エリカは必死で壁にしがみつく。
何かがおかしい。
何が起こっているのかわからないが、この宇宙船にネジレを生じさせる程の力を持った物体が接近してきている。それは確かだ。エリカは恐怖した。
そして、その恐怖心は、すぐに絶望感へと変わった。
ズガーン!
大きな音と共に船体が大きく振動すると、エリカ達を乗せた宇宙船はその動きを停止した。

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