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BF闘技場
官能リレー小説 - SF

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BF闘技場 5


目を開けると、そこには異質な空間がただ延々と広がっていた。

「ここは…」

仮想空間。なるほど、私の現実の身体はあのエキシビションルームにあって、意識だけここに転送されたってことなのね。
受付は確か難易度が選べると言っていた。模擬戦をさっさとこなして、現実に戻らなきゃ。なるだけなら被害は最小限留めたい。今頃私の身体は自慰をしている男どもに穢されてるから。

「…君は新規のプレイヤーさんかな?初めまして。僕はカードバトルのルールを教えてるAiだよ。ヨロシク。」

突如、目の前に現れたAI。

「…嵐山未來よ。」

ぶっきらぼうに名乗る。長居とかするつもりはないからさっさとルールを教えて欲しい。

「ああ分かってるよ。早く元に戻りたいんでしょ。選手のコ達は最初のうちは皆そうだからね。…安心して。時間取らせることはしないからさ。」
「それは助かるわね。」

正直、まともな案内人で安心した。ムダに話の長い受付と比べると雲泥の差ではないだろうか。

「じゃあ模擬戦を始めるよ。本番みたいにペナルティとかは一切ないから安心して。ルールは模擬戦しながら理解してけば良いから。」

私が頷くと、開始のゴングが鳴った。

「デュエル!」

私とAIの前に、カードが5枚並んだ。

「デッキは最大40枚。最初のターンではまず5枚のカードが自分の手札に並ぶからね。」

自分の手札を確認してみた。

「分かったわ。…このサポートカードとクリーチャーカードって、何?」

「クリーチャーカードではね、相手に攻撃して、HPを減らす役割を持ってるんだ。HPがゼロになったら負け。サポートカードには攻撃する役割はないんだけど、色々な効果があるからね、気を付けた方がいいかな。ある意味、HPを直接減らしてくるクリーチャーよりも、このサポートカードの方が厄介な場合もあるからね。」

なるほど。

「つまり、クリーチャーとサポートの両方を上手く使いながら、相手のHPをゼロにすれば勝てるのね。」

最近の小学生とか中学生がやってるカードゲームみたいなものと一緒なのね。

「大雑把に言ってしまえばそうなんだけどね。…じゃあ、ゲームの感覚を掴んで欲しいから、未來ちゃんが先攻で、どうぞ。」

「分かった。じゃあ私からね。そしたら、この『這い回るラビット』を召喚するわ。」

『這い回るラビット』攻撃力20。守備力30。

カードの絵柄に載ってあったウサギが、私の前に現れた。

「え……?」

「ん?どうしたの。未來ちゃん。」

AIが不思議そうに私を見つめる。や、だって…

「このコ可愛い!すっごくもふもふしたい!絵で見るとパッとしなかったけど、この技術凄いわ!カードからまるでホントの生き物を生み出してるみたい!」

目がクリクリしてて毛並みもツヤツヤしてて口の中もぐもぐしてる。
ほんとに生きてるみたいだった。

「そっか。なら、あまりそのクリーチャーは今後は召喚しないほうが良いかもしれないね。…さて、僕のターン。『無垢なコンドル』を召喚するよ。」

攻撃20。守備力10。

今度はAIの前に可愛らしい大型の鳥が現れた。

「僕のターン終了。ほら、次は未來ちゃんの番だよ。ターンが回ってきたら、カードを一枚手札からドローするのを忘れないでね。」

私のターンが回ってきた。
一枚カードを引くと、今度は強そうなクリーチャーを引く。要マナ1?

「質問なんだけど。この要マナ1ってなに?」

「ああ。それはマナを貯めないといけないんだ。どれか一つのクリーチャーを墓地に送ることでマナを1ターンにつき1ポイント貯めれるんだよ。ほら、手札にあるクリーチャーカードをどれでもいいから墓地に送ってごらん?」

墓地?

「墓地っていうのは、守備力が0になったクリーチャーが消滅して送られる場所のことだよ。」


「そう。じゃあこの『嗤うミイラ』を墓地に送って、マナを1払ってこの『彷徨う鎧』を召喚するわ。」

私の目の前にゴテゴテの鎧を身にまとった…あれ?この人鎧しか身につけてな…え?

「キャアアアァァ!出たーー!」

鎧が浮いてる!じゃなくて中身何もない!なにこれ!?幽霊?まだ昼間なのに幽霊?鎧が一人でに動いてるよ!

「…お、落ち着いて。そういうクリーチャーなんだから、それで良いんだよ。」

『彷徨う鎧』。攻撃力40。守備力60。

「……わかった。取り乱しちゃったわね。じゃあ私は、『這い回るラビット』で『無垢なコンドル』を攻撃するわ。」

這い回るラビットは、無垢なコンドルに向かって狙いを定める。
でも、ここからは異常な光景が広がったのだ。

這い回るラビットが自身の身体を丸め、急速回転してコンドルへと飛び上がると、そのまま無垢なコンドルの身体を貫き、貫通した。

無垢なコンドルはその場に崩れ落ち、大量の血飛沫を上げながら、断末魔の声を上げて消え去ったのだ。





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