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宇宙開拓者
官能リレー小説 - SF

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宇宙開拓者 1

高度文明を築いた惑星による宇宙開発が進んだ現代でも広い宇宙には、未だに未開発の星が多くある。
そんな星に住む原星人を駆逐し高く売り叩く人間達は、宇宙開拓者と呼ばれた。

「集落を発見しました」

白い騎士の鎧の様な装甲を纏い巨大な楯と槍を持った少女がこちらを覗き見ながら問いかけてくる。

「おい!中に誰か居るのか!?私はアルティシア・スカーレット、誉れ高きトランス王国騎士団の一員だ!居るなら返事をしろぉー!!」

「…この現地人の娘は何だか凄く興奮してるようだな…」

俺はモニターに映し出された少女の様子を見てつぶやく。
宇宙船のサポートコンピューターであるハルが答えた。

「この惑星の技術レベルは鉄器時代、社会レベルは中世です。ゆえに初めて目にした宇宙船に驚いているものと推測されます」
「鉄器…じゃあ彼女が持っている槍のような物は火器ではないんだな?」
「はい、ただの鉄の槍と思われます」
「…解った。まずこの娘をサンプルとして回収しよう」
「了解」

アルティシアは代々トランス王家に仕えた騎士の家に生まれた。
幼い頃から騎士である父や兄達の背を見て育った彼女もまた騎士となる事を志し、昨年16歳で女王より正式に騎士に任じられた。

その日、王国の辺境の農村に謎の飛行物が出現したという報が騎士団本部にもたらされたが、どうせ農夫達の見間違いであろう…と誰も本気にせず、アルティシア一人だけが確認に遣らされた。

彼女が村に着いた時には飛行物は既に地上に降りていた。

「な、何だコレは…!?」

それは彼女が今まで見た事も無い物(宇宙船)だった。
だが何となくそれが人工物である事は判り、さらに中に人が居るような気がした。
直感である。
彼女は槍と盾を手にその物体に近寄り、中に向かって呼び掛けた。

「おい!中に誰か居るのか!?私はアルティシア・スカーレット、誉れ高きトランス王国騎士団の一員だ!居るなら返事をしろぉー!!」

その時、宇宙船の一部が開き、中から数本のアームが出て来て、彼女を掴み、引きずり込んだ。

「うわあぁぁーっ!!?な、何をするぅ!!?やめろぉー!!!」

「あぁ!!?き、騎士様が喰われたぁ〜!!」
「逃げろ!!」

物陰から様子をうかがっていた農夫達は一目散に逃げた。

アルティシアを飲み込んだ宇宙船。
そこには1人の少年と2人の女性しか乗っていない。

少年はどう見ても10代前半。
女性は片方が10代後半ぐらいの活動的な感じ。
もう1人は20代後半から30代の落ち着いた感じ。
3人はサポートコンピューターであるハルが映し出す情報を見ていた。

「ふむ、文化レベル的にも見るべきものはないな」

「ええ、特に工芸品価値のある技術レベルでないようですね」

「これは駆逐して更地売りが適当かな」

3人は口々にそう言い、特に2人の女性は少年の方を見る。
どうやらこの一番年下に見える少年がリーダーらしい。

「そうだな・・・使い道がありそうなら家畜として本星に連れて帰ろう」

「「はい、ご随意に、マスター」」

少年がそう言うと女性たちは一礼する。

「ハル、取り込んだ原住民の衣装は分解しておいてくれ」

「了解しました、衣類分解処置の上、サンプルルームに取り込んでおきます」

ハルにそう命じた少年は立ち上がりサンプルルームへ向かい、女性達もそれに従う。
サンプルルームでは、気を失ったアルティシアが無機質は台の上に、裸で大の字に拘束されていた。
少年達はマジックミラーで隔離された隣の部屋に入室すると、アルティシアの検査に取り掛かった。

「ハル、スキャン結果を出して」
『了解』

モニター上にアルティシアの生体情報が事細かに表示される。

「ふむ…検疫はクリア……データ上では、ほぼ僕らと同じ生物みたいだな」
「マスター、交配能力も調べますか?」
「そうだね調べて置こう、じゃあシャリー検体を頼む、クレアは準備お願い」
「了解しました」

クレアと呼ばれた片方の少女がコンソールを操作する。

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