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未来の愛玩動物工場
官能リレー小説 - SF

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未来の愛玩動物工場 2

その日、Dファクトリー社が所有するオークション会場は熱気に包まれていた。
「皆さん!我が社主催のオークションにお越しいただき誠にありがとうございます!今期の愛玩人間は皆特に質が良い物が揃っておりますので、どうぞ奮ってご参加ください!」
その会場には多くの人々が詰めかけていた。
お客の内容は様々で、新しい奴隷を手に入れようと考えている金満の大金持ちや。自分の店で愛玩人間を売り、中間マージンを取ろうと考えている仲買人。
商売に成功して大金を手に入れ、初めて愛玩人間を買いに来た成金など、様々な男たちが集まっていた。
オークション会場内ではデモンストレーションとして牝牛タイプなら母乳のサービスをし牝豚タイプは肉便器や肉椅子、女体盛りの器として提供しアピールをしていた
(ふん!ロクな奴隷が居ないな・・・)
熱気に包まれたオークション会場の中で一人の青年の心だけは冷めていた。
(今家に居る奴隷の調教にも飽きたんで、新しい奴隷を手に入れようとオークション会場に来てみたが、どの牝もどの牝もただ淫乱なだけで、調教する楽しみがありゃしない・・・)
青年は近頃、愛玩人間というお手軽な牝奴隷を調教することに退屈さえ感じていた。
無理も無い、彼は産まれながらセレブでありこの様な愛玩動物は身近な存在であり、成功して一財産築いた成金やらまるで自販機の飲料水の感覚で買い求める金持ちの気持ちの様な意欲は無かった。Dファクトリーの株主でもある父親や兄の代理として招待されたが……彼はため息を付く。
「瀬川様、瀬川 詠二様と見受けられますが」
「如何にも……」
如何にも接待役と思われる老紳士が声をかける。
「何か御不満でも?」
「飽きてしまってね……別にこのオークションの品揃え自体にケチを付ける訳でもないが買い求めるモノがないんだよ」
「つまり“養殖モノ”でないモノで尚且つ“オーダメイト”……分かりますよ、貴方の様な御身分だとそれを求める傾向がありますから……」
「今回は親父も兄も都合が付かなかったから代理で来た程度だよ」
老紳士は苦笑する。
「では、少しばかり値と手間がかかりますが……詠二様お好みどおりのプランがあります」
「手土産にしては……」
老紳士の好意も無碍にする事は出来ない……詠二は彼の案内でオーディション会場を出てファクトリー区画へと入る。厳重に管理され詠二の首元にはVIPタグ付き名札が付けられた。
「ここが原材料入荷区画です……まあクローンはどうしても劣化がありましてね、捕れるときに取っておかないとやっていけませんからね」
原材料の多くが冷凍された受精卵や精子、卵子だがその大本……即ち“人間”も仕入れる。
「大陸と半島からの輸入物か」
「最近は帰化世代も増えてますよ」

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