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刀王伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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刀王伝 19

「よし、善は急げだ!」

こうして、リンとローザによる訓練が始まる。
幸いな事に教会は中庭を含む広い造りなので、グロウズ伯の手下に見つからぬように訓練する事ができそうだ。
農作業や労働で体を動かしていた娘達だから、体力の乏しい者は少ない。
リンはまずは素振りをさせてどんなものか一人ずつ見る事にした。

「まずはセラスから、はじめ!」
「たあっ!」

訓練を願い出た言い出しっぺという事で指名されたセラスが前に出た。
足を踏ん張ったセラスが掛け声を上げつつ、剣と同じくらいの長さの木の棒を真っ直ぐに振り下ろす。それを何度か繰り返した。

セラスは…武術経験は無さそうだが芯はしっかりしてる。

「よし、次の人!」
二番手として進み出た彼女を見て、でかいな…リンはそう思った。
ローザ程ではないが大柄で上背があり、ぽっちゃりした体形の女だ。
胸元までの長さの亜麻色の髪をポニーテールにしている。

「メリベルです。いきます!」
「おう」

リンが答えるとしっかりと腰を据えて、何度か素振りをする。
メリベルの豊かな胸も、合わせて揺れる。
意外とやるなとリンとローザは思った。ぽっちゃり型の身体にしてはキレが良く、体幹はしっかりしているようだ。
「やるな…」
「ああ」

戦力としても女としても、セラスやメリベルはよさそうだ。
これは拾い物かもしれないぞ…リンの中で期待が膨らむ。
その後も娘たちが順番にリンとローザの見る前で素振りを行う。
グロウズらの暴政に屈したくないとの思いが彼女たちからはありありと見え、これなら鍛えればとリンもローザも見通しをつけた。

「一通り見せてもらったけど、鍛えればものになりそうな娘が多い。俺は人を鍛えたことはないから教え方が下手かもしれないけど、ついてきてくれ」
「「「「はい!」」」」

リンとローザを囲み、喜ぶ娘たち。
囲まれながらリンは、彼女たちを戦力化する算段と円満にエッチする算段を巡らせていた。
それから数日…

「たーっ!」
「はっ!」

バッ!バッ!

木剣を振ったり、受け身の稽古をしたりと誰もが気合の入った日々を過ごしていた。
女の子達が体を鍛えているさまは妙に色っぽく、リンにとっては眺めたりしているだけでも楽しくなった。

「どうぞ」
「ありがとブリット」

女の子達に稽古をつけたりしているリンにかいがいしく世話してくれる娘までいた。
グロウズの色欲を逃れるためにここに逃げ込んだ娘達の中では、まだ歳は幼いほうで13歳だというブリット。
小柄だが発育はかなり良く、豪商や領主に見初められる将来がありそうな娘だ。

ある夜、皆が寝床に入った後も少し素振りをしていたリン。
そこにブリットがやってきた。

「リンさん、よろしいですか?」
「ん?」
「稽古をつけてください」

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