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淫屍の迷宮
官能リレー小説 - ファンタジー系

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淫屍の迷宮 4

 美しい女体達は、美しさはそのままにゾンビから単なる死体へと変貌した。
 ......美しいまま?
 確かに元の姿に戻る理由はないけれど......

 ひょっとしたらこれ、アンデッドスライムをもう一度寄生させたら、もっと美しくなるのか?
 ......せっかくだから、完成品のアンデッドスライムを寄生させるか。

「と、その前にターンアンデッド!
 ......まあ、スクロールだけどな」

 神聖系は僧侶としての修行が必要だからねえ。
 なにはとはいえ、スクロールのターンアンデッドでアンデッドスライム達を消し去った俺は、完成品のアンデッドスライムを出して8つに切り分けてから、横たわる女体にけしかけてみた。
 だが、俺はこの時点では気づけなかった。
 美しいままという事は、この女体達はただの人間の死体ではない事を示している、ということに。

 そんな俺をよそに、アンデッドスライム達は次々と女体に寄生、母乳ゾンビよりも進化した新たな美女ゾンビへと変貌していく。
 ただでさえ目が覚めるような美しさだったのが、控え目に言っても傾国の美女と言える女神のようなレベルに達している。
 それが、欲情した目でこちらを見ているのである。
 さっき抱いた母乳ゾンビとは、破壊力が全然違う。



「ま、まさか、上級アンデッドになってないだろうな?」

 念のため確認してみるが、下級アンデッドのままだ。
 ほっとした俺は、手近な銀髪のゾンビにキスをしてみる。

 !?

 唾液の性質が違う?
 口を離してダンジョンコアに唾液を解析させてみると......

「解析結果
 空腹無効 1時間
 催淫 1時間
 老化停止 1時間
 睡眠不必要化 1時間
 精力回復
 肉体回復」

 いったん捕まったら、半永久的に肉バイブとして使い倒されるってことですかい。
 進化具合が半端じゃない。

・・・ん?ちょっと待て。コイツ、分類は下級アンデッドなんだよな?ってことは・・・。
その答えは言葉にするより早く、キスされた新型ゾンビが俺の唇を奪った。
彼女だけではない。触発された残りの7体も我先にとその豊満な身体を押し付け、キスをねだる。
中には唇をあきらめ、首筋にキスしたり耳の中に舌を突っ込んできたりするものもいる。
ああっ!?こら服を破くな、乳首をなめるな!?変な属性に目覚めたらどうする!?
いや冗談を言っている場合ではない。本気でピンチである。
新型ゾンビたちは俺の予想以上に進化したらしく、まだ挿れてもない状態なのにもう俺を射精寸前にまで追い込んでいる。
これで挿入なんぞされたら、死ぬまで射精させられ続けられるんじゃないか?
とにかくこれ以上は危険だ。いったんコイツらを引っぺがさないと!
俺は何とかタコのように唇に吸い付く新型ゾンビを引っぺがすと、大声で叫んだ。

「や、やめろおまえらっ!?創造主の命令が聞けないのかっ!?」
「「「「「「「「・・・・・・っ!」」」」」」」」

俺の必死の叫びにゾンビたちがビクンと大きく反応する。
そして俺にくっついたまま、じっとこちらを見つめている。
その目には『何で止めるの?』『気持ちよくなかった?』『もっとHしたい!』などの意思がありありと浮かんでいる。
涙目になっているヤツもいる。ナニコレ、すっごい罪悪感。被害者は俺だったはずですよね!?
ここでうっかり許可を出したら、今度こそ終わりである。
俺は心を鬼にし、新型ゾンビたちに俺から離れるように命令する。
未練タラタラの様子で離れていくゾンビたちを見ながら、俺はようやく安堵のため息をついた。
危なかった。もう少しで快楽と引き換えに死んでしまうところであった。
母乳ゾンビを完成させるつもりだったのに、もっととんでもない代物が出来上がってしまうとは。
まったくの予想外だった。
あまりの出来事で『マスターコード』を使えばいいことにさえ気づけなかった。
マスターコード。それは創造主が創造物の反乱、暴走を防ぐための安全弁。強制命令権だ。
行動不能にすることはもちろん、限界を超えた性能を無理やり引き出すことも可能である。

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