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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 265

「今、なんとおっしゃいました」
最初、ファニーがそれを聞いたときは、何かの聞き間違いかと思った。
だが、ステファンは重ねて結婚の意志ををファニーに伝えた。
「ファニー姫、私と結婚したあかつきには、貴方が産んだ子を全て私の子としたいのです」
ファニーは今時分が聞いた事が本当の事だとは信じられなかった。
いったいどこの世界に10人のを子を持つ女と結婚したいという男がいるのだろうか。
ましてや子供は全て魔物の子だ、引き取るどころか放り出せといってもおかしくない存在だ。
ステファンの申し出に、ファニーは嬉しいような、それでいて困ったような表情を見せて言った。
「ステファン殿下のお言葉は大変有難いのですが……私に、もう少し時間を頂けますか」
ファニーとしては素直に受けられない理由があった。
それは、彼女の子宮と同化したメルの事だった。
救出されてからの治療の結果、薬や治療に母体を守る為に反作用してしまったメルの同化が、ファニーの身体全体に及ぼうとしているのだ。
ファニーもその事実を最近メルから聞いたばかりで、同じようにアンナにも同化現象が起きていた。

子供を全て産んでしまうまで身体の変化に気付かなかったが、産みきった後、急速に身体の変化していくのが自分にも理解できるようになった。
もう、今日か明日にでもメルの意識は消去され、完全にファニーに同化してしまうらしい。
その変化は、母体を守る為の変化なのだが、全てが『人間としてのファニー』に良いとは限らない。
メルから聞いた情報や想定される変化は、メル自身が持つ強力な耐久力や再生能力が全身に及び、身体的な能力が飛躍的に上昇する事は確実らしい。

実際、ファニーの筋力や瞬発力は同化が進む毎に飛躍的に上昇していたし、その辺を飛び回る小虫の動きすらスローモーションに見え、簡単に捕まえれた程である。
それだけでなく、メルの本能である『より沢山の子供を産む』と言う作用は、治療によって強力に反動し、再びファニーの胸や尻は膨らみ、よりセクシーになっていった。
それこそ、男を引寄せ、満足させて子を沢山産むようにする為の変化だった。

そして、次の日……
『もう、お別れだねファニー……もう意識が途切れて……完全に同化するよ……』

その日の始めから、いよいよ爆発的に身体の変化が加速し、少し苦しみが混じるファニーに、殆ど意識の途切れてきたメルが最後の別れを告げる。
「有り難う、メル……たとえ、どんな形でもママになれたのは、嬉しかったわ……」
身体の変化に苦しみながらも、ファニーも最後の別れをメルに返す。
『…そう言ってくれると嬉しいな……これからも頑張って、元気な赤ちゃんを産んでね……でも、身体の変化で妊娠しにくくなっちゃったから……前より沢山セックスしないといけないと思うけど……』

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