PiPi's World 投稿小説

おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 159
 161
の最後へ

おてんば姫、ファニーの冒険 161

言わばアンナは巻き添えでこの様な状況になったのがファニーには辛かった。
だからこそファニーはアンナが子を産む決意をした以上自分もアンナと一緒に産む決意をしたのだ。
「分かりました、なら私と一緒に城に戻って下さい。
魔物との間とは言え大事なモンデール家の血を引く以上城に戻って静養していただきたい」
ディストの問いにファニーは悩んでしまった。
身体の事を考えれば受け入れるのは当然の事であったが、ステファン王子の事を考えると迷ってしまうのだ。
「賛成です……こうなった以上、一旦帰還されるべきです」
ティーエは立場通りの発言を行う。
「俺としても、今回ばかりは賛成だな……もし行くとしても、猶予は3ヶ月以内……また、魔物の子供を受胎する危険は、正直俺としても……」
ライズも少し険しい表情でそう言う。
「私としては……帰って赤ちゃんを生みたいんですけど……お任せします」
アンナはお腹を気にしながら遠慮がちに言った。

しかしティーエは皆の意見を聞いた途端に嫌な予感がした。
“みんながそう答えたら姫様の性格を考えると…”
そうファニーは皆が自分の理念に対し反対すれば反発して行動に移してきた事が多々あったのだ。
そしてファニーは皆の意見を聞くと俯いて体を小刻みに震わせながら皆に答えた。
「分かった…私、城に戻るわ…」
ファニーの言葉に一同ホッと胸を撫で下ろす。
結果はどうあれ、これでファニーを危険から遠避ける事が出来るからだ。
しかし…
「ただし…ステファン王子を連れ戻してからね」
“アチャ…やっぱり…”
そうファニーが言った瞬間、皆が頭を抱えてしまったのだ。
「姫様!いい加減に自分のお体を大事にして…」
ティーエはどうにか止めようとファニーに言うが、ファニーは聞く耳を持たずに言い切る。
「大丈夫よ、要は三ヶ月で連れ戻せば良いんでしょ、さあ時間が無いわよ早く行きましょ!」
こうなったファニーはもう誰も止められない。
皆は溜息をついて従うしかなかった。
ファニーの言葉に、ディストも不承不承答える。
「姫君、分かりました……ただお気をつけください、普段は性欲やフェロモンは極力押さえられますが、一旦セックスに至ると妊娠の危険は無いものの、性欲が暴走してしまいます……それと、生きている限り3ヶ月毎に来る発情期、ご自分の意志で止める事ができない性欲が沸き起こり、期間中はセックス以外の事が考えれず確実に妊娠してしまいます……くれぐれもお忘れなく」
ディストはそれだけを言って去って行ったのだ。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す