PiPi's World 投稿小説

男の娘カレシ
官能リレー小説 - 女装/異性装

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

男の娘カレシ 1

待ち合わせ場所の大きなイルカの像の前に、その子はやってきた。
ベージュのコートに、真っ白なトップス。下はデニムのスカートで黒いハットを被って。
綺麗な黄金のブロンドは、遠くからのぞき見してても目立つ。
どこからどう見ても美少女。

その美少女は不安そうにキョロキョロ左右を見ては、肩にかけたバッグからスマホを取り出ししきりに画面を見ている。
待ち合わせ時間の10分前。全然大丈夫。

その美少女に、なんかチャラそうな大学生っぽい男が声をかけてきた。
アワアワしながら両手で大きくバツ印を作りながら、首をブンブン横に大きく振っている。
ちょっとピンチかもしれないけど、いちいちしぐさが可愛い。
さて、そろそろ出て行かなくては。




「違うんです!ホントに違うんですってばぁ!」
「いや何がー?あっちこっちキョロキョロ見ながらナンパしてほしいとか思ってたんじゃないのー?」
「だからぁー…」

やっぱりナンパされてたか。『見た目は』さすが美少女。

「だから違うんですー!」
「うぉおおおおぉ!?」
ドサクサ紛れに男の腕をぐいーと捩じるブロンド『美少女』。その力は恐ろしく強い。

「な、なんだあれ!?」
チャラ男は腕を抑えながら諦め逃走した。


「エリオー、待ったー?」
「あっ………咲綾さん。もうちょっと早く来てくれたらよかったのに…」
「ふふ、なかなか面白いもの見せてもらったよ」
「えっ!?もしかして見てたんですか!?」

えー、と両手で口元を隠して恥ずかしがるブロンドちゃん。
何だコイツめっちゃ可愛い。私より全然可愛い。

でもその正体は………エリオット・モーガン、19歳。性別は男である。
私―中宮咲綾に対して敬語で喋るけど、彼の方が年上である。



エリオとの出会いは、今から半年くらい前のこと。
夜も遅く、私は塾から家に帰る途中、街灯のない道で男に襲われレイプされた。最悪の処女喪失だった。

「いやっ!いやっ!やめてっ!いやぁあああああああっ!!!!!!!!」
「イヤイヤ言ってる割にはマ○コ濡らして淫乱じゃない?」
「や、やっ、やめ、てぇ……」
何度も中出しされて、顔にも胸にも足にもぶっかけられて、ショックで気絶した私。


「ひどい……こんな、可愛い子を」
誰かに抱え上げられた瞬間、私の意識は一度落ちた。

気が付くと、知らない部屋で寝ていた。
もしかして犯した奴に連れ去られたのではと戦慄したが…

「大丈夫ですか?」

そう言って優しく声をかけてきたのは、金髪ロングの美少女。
それがエリオだった。もちろん、男だなんて思わなかった。

キレイな肌。透き通るくらい真っ白。
同じくキレイな碧い瞳は、吸い込まれそうなくらい美しかった。
その時は、なんかフリフリのブラウス姿だったし、背も高くないし身体は華奢だしどこからどう見ても女の子にしか見えなかった。

「あ、あの…」
「ひどいことをされて、気を失っていたので、連れてきました。僕の家です」
「僕……??」

「あ………ああ、こんな格好ですけど、僕、男です」

一瞬時が止まった。心が凍った。


…でも、今を思うと、それが良かったのかもしれない。

あの悲惨な出来事以来、私は男、男らしい男に苦手意識を持った。
偶然出会った、介抱してくれたエリオとはその時に連絡先を交換し合った。
因みにあの時も、エリオが私を抱えて家まで運んできたらしい。細身なのにすごい力だと思った。

エリオが暮らしてるのは六畳一間の狭いアパート。
単身で日本に留学してる大学生だそうだ。日本語もペラペラなのだが、生まれたころから日本とかかわりの深い生活を送っていたらしい。

SNSでこの小説を紹介

女装/異性装の他のリレー小説

こちらから小説を探す