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女嫌いが女になったら
官能リレー小説 - 学園物

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女嫌いが女になったら 43

昼休み。

数世達は校内の学生食堂に来ていた。

いろいろあって忘れていのだが、今朝は寝坊して、急いで家を出てきたため、お弁当持って来ていなかったのだ。

『お弁当忘れるなんて数世らしくないねぇ〜♪』

と弘美。

『寝坊したんだからしょうがないでしょっ。』

小百合は横で笑い、伸一郎は聞いているのか聞いていないのか、相変わらずパソコンをいじっている。

そして、遠くで、数世潰しに燃えるぽつねんが目を光らせていた・・・。
 
『ふふふ、これはチャンスだわ。』

と、ずっと様子を伺っていたぽつねん。

数世の頼んだカレーそばがカウンターに出てきた瞬間に、なんとぽつねんは媚薬を中に入れた。

『・・・効き始めは家に帰った頃だけど、効果は明日の昼位まで持つはずだから・・・明日が見ものだわ。』

と不適な笑みを浮かべ、彼女は去って行った・・・。
 
『あ、カレーそば〜♪』

『全く、変わり種よね。』

少し呆れ気味な小百合。

カレーそばは、この食堂の名物であるが、生徒ウケは悪かった。だが数世のお気に入りで、彼女は食堂ではこれしか食べない。

嬉しそうにカレーそばを受け取る数世の背後に、子ウサギ橘銀花が居た。

彼は和菜の動向を監視していて、先ほど媚薬を入れていた所も見ていた。

(媚薬とはね・・・。どうやら本気みたいだけど、見てしまった以上そうはさせないよ。)

彼は、数世の後ろからわざとらしく呟いた。

『あれ、カレーそば終わったの?』
数世が声の聞こえた背後を振り返ると、そこには子ウサギ、もとい銀花の姿があった。

彼は、数世の媚薬入りカレーそばをもの欲しそうに見ていた。

そのプリティフェイスにまた数世はキュンとなり、問い掛けてみた。

『どうしたんですか?橘先輩。』

橘先輩!学校一のプリティアイドルにそう呼ばれ、銀花は萌え!と思ってしまう。彼も男なのだ。

いや、こんな事をしている場合じゃない。銀花は数世救出作戦を実行に移す。

『いや、今日はカレーそばが食べたいなぁなんて思ってて・・・。そうか、一つしか無いなら仕方ないな。』
 
『あ・・・。うーん、じゃあ・・・どうぞ。私は別のにしますから。』

『えっ!?ホントですか!?あ、でも良いんですか?』

銀花は心の中でガッツポーズを一回、二回、もひとつ三回ー!

しかし念のため申し訳なさそうな態度を取ってみる。

すると数世は、人差し指を銀花の口に当て、にっと微笑む。

『いえ、良いんです。サービスですよぅ、セ・ン・パ・イ♪』

カタカナでセンパイ萌えー!などと心の中で叫びながら、銀花は数世から媚薬入りカレーそばを受け取った。

『埋め合わせはちゃんとするよ。』
 

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