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朝、目が覚めると………
官能リレー小説 - 学園物

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朝、目が覚めると……… 135

智美は遅刻したため、ちょうど更衣室で着替え中だった。
和美達に気が付いたのか、顔を赤くして伏せている。
普段は銀ぶちメガネで髪を団子に丸めているが、今は腰まである髪を下ろしメガネ
も変えている。どうりで気が付かないわけだ。

「智美ちゃん、ごっめ〜ん。うっかり言っちゃったの〜。」
加奈は両手を合わせて謝っている。
智美は溜息をつき、やれやれといった表情で・・

「加奈ちゃん、しょうがないよ。いずれわかっちゃうんだし。和美ちゃん、この事は皆に内緒にしてくれるかな?」

「え、ええ。・・・でもどうしてです?」
不思議そうに和美は、智美を見ている。
学年トップの成績の真面目な少女がメイド喫茶でバイト?
内心興味は尽きないのだが、なにか深い訳でも?

「ふふっ。和美ちゃん、そんなに深刻にならなくていいよ。私は、このバイトを好きでやっているからなの。」

「好きで・・ですか?」

「うん。ここだと、普段とは違った自分を表現できるしね。それに・・・私、前からメイド服に憧れていたの・・・。」

口元に手を当てて、恥ずかしそうにしている。
智美にとって本当に憧れだったのだろう。普段とは違う自分を・・・。
その頃、帝と数世は……
何とかメアド交換だけを済ませ、慌てたように去っていく帝と、緊張が抜けてぐったりする数世。
お互いの第一印象はよかったのだが、お互いのフェロモンにやられてまともに話が出来ずに終わってしまった。
だけに、戻ってきた弘美達にからかわれて真っ赤になる数世だが、満更でもなさそうな様子であった。

一方、帝は鬼(笑)の待つテーブルに戻ろうと急ぐが、途中麗華が帝に寄りかかるようにして耳元で何かを囁きすぐ離れる。
だが、その行為も蓮達に更に火を点けた事は言うまでもない。
「みぃ〜かぁ〜どぉ〜……あんたって奴は!」
「酷いですわ!……わたくし達がいながら……」
仁王立ちで帝の前に立ちはだかる蓮と留奈……慌てたように戻ってきた帝は2人の手をガッチリと握って真由達に言う。
「来たばかりですまんっ!、先に出てるから!」
びっくりしたように帝を見る真由達を余所に、帝は玲二達にも向き直ってから蓮と留奈を引っ張って行く。
「お〜い、帰っちまうのか!」
「みっ、帝!……なっ、何っ!」
「そんなに引っ張らないで下さい!」
周囲の声を余所に帝は店を出て行こうとする。
「また戻ってくる!」
そう言い残して、店を出てズンズンと2人を引っ張る帝。異変を感じたのか真由や梓も慌ててついてきた……そして帝は、メイド喫茶近くの公園の中でようやく歩みを止めた。
「帝っ!、いったいなっ!、なななななっ?!……」
蓮が言い終わる前に、帝が蓮を抱きしめキスで唇を塞ぐ。
驚く蓮だが、帝の異変を感じ抵抗は止めた。
「したく……なってしまったのですか?……」
留奈も察したのか少し頬を染めながら、とりあえず蓮から唇を離し息をつく帝の様子を心配そうに見る。

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