PiPi's World 投稿小説

香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 587
 589
の最後へ

香港国際学園〜第二部〜 589

(はぁ…この人達に任せて、本当に大丈夫かな?)
ルーファスの思いとは裏腹に作戦の準備は着実に進む。
「良いかっ!?敵は数々の攻撃によりダメージを蓄積している!よって最終作戦を決行する!」
「「オオォーッ!」」
「まず男宿の者達は囮になり竜を指定場所まで引きつけてくれ!音系能力者は後方支援を、回復系能力者は怪我人の治療に専念して欲しい!」
刀機は作戦の旨を伝えていく。
「ひかるよ?必要なエネルギーは集まったか!?」
刀機は雪菜だけからは確実に目を反らしながら尋ねた。
(あ…あの辺は『見なかった事』にしちゃったこの人)
「うん、狙撃モードで一発分。」
それでも十分にAランク並…飛来する竜の逆鱗を、一撃で狙撃出来たなら恩の字…具現化したビームライフルは1-E戦で使ったカービン型(軽便型)より銃身、銃床の長い狙撃仕様だ。
「あの…刀機さん?差し出がましい様ですが…?」
「どうした執事、早く配置に着かんか!?」

八神やアズリアといったバンド連中は思い思いの楽器を手に、調律を行っていた。
その中でルーファスは刀機に物申す形で残っている。
「もっとギリギリまで強化するとか、全員分のエネルギーで一気にカタをつけるとか…。」
ルーファスが言いたいのは多分、エ〇ァとかイデオ〇とか〇リーダム並のアレなのだろう。
「ああ…そうすれば『桜川一人』でケリがつく…かもしれん。」
「だったらっ!?」
なおも刀機に食ってかかるルーファスの視界の片隅、当のひかる姫…どこか悲しげな表情。

「暴走だとかリミッター解除…ってさ、アニメなんかじゃ格好良い表現で使われる…よね?」
「え…?」
1-E戦での暴走…よりによってこの、孤児院を背水の陣に敷いた状況で二次被害を出す訳にもいかないのだ。
「でも…私の実力で確実に制御出来る範囲っていうと、この辺が限界…ごめんなさい力不足で。」
「あ…いや…そんなつもりでは…。」
(しまったぁあ?また余計な事をぉお!?)
「人は万能ではない…それ故こうして互い補うのだよ。」

確かにルーファスの言う通り、一撃必殺のパワーを得る方法がない訳ではない。
暴走…まず第一の問題点ではあるも、抑え役がいれば一応解決されるのだが…何よりひかる一人の活躍で解決して、集まってくれた有志達の心意気を無下に扱う訳にも行かないのだ。
「竜牙兵の軍勢…騎兵や、識別不明の大型も確認!男宿各地でゲリラ戦を展開…クラス学年を問わず迎撃にあたってくれています!!」
えったから指揮を引き継いだ未来が叫ぶ。
竜牙兵の群れの中心には、骨の騎馬や巨大な化石竜の姿まで見て取れた。
…月見草館では…

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す