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学園の牝
官能リレー小説 - 学園物

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学園の牝 43

敬一がいなくなった後、亜以羅は由宇希に声をかけた。

「ねえ、由宇希ちゃん」
「何?」
「敬一さまって、いい方だよね?
 こんな私たちのために、貴重な精を恵んでくださるんだから・・・」
「・・・ん。そうだね。
 最初私たちを脅すようなことを言ってたから怖かったけど、全然ひどいことしないし・・・」

彼女ら双子にとって、今や敬一は感謝してもしきれない大恩人となっていた。
最初はどんなひどいことをされるのか、ビクビクしていた。
だけど実際には脅迫してくるどころか、食事となる精液や技術の指導までしてくれるのだ。
落ちこぼれの肉便器である2人にはありがたいことだった。

「・・・ねえ、亜以羅」

少しの沈黙の後、由宇希はいたずらっぽい笑みを浮かべて片割れを呼んだ。

「なぁに?」
「今、『もっと早く敬一さまに会いたかった』って思ってるでしょ?」
「由宇希ちゃんも、でしょ?」
「・・・わかる?」
「うん」
亜以羅の答えに、由宇希は微笑む。
そして亜以羅もまた同じように笑う。
しかしその笑顔には先ほどのような力はない。
何か悲しみが漂う笑顔。そんな表情だった。

「・・・もう少し早く敬一さまに会いたかったなぁ」
「そうしたら敬一さまに専用奴隷にしてくださいって言えたのに、ね」

そう言って2人はため息を吐く。
男尊女卑のこの時代、女には何の権利もないわけではない。
その権利の1つが『ご主人様を選ぶ自由』だ。
専用奴隷になるには2種類の方法がある。
1つは主となる男が、専用奴隷を選ぶケース。
もう1つは逆に奴隷が主を選ぶケースだ。
ただし決定権は主となる男にあるので、断られることも多く、また肉便器のような複数の男のものになる女性にはその権利が発生しないなどの条件もある。
もし彼女たちが敬一の専用になるには、敬一自身がほしいと申し出なければならないのだが・・・。

「こんな落ちこぼれの私たちに・・・」
「そんなおいしい話があるとは思えないよねぇ?」

双子はそう言い、再びため息をつく。
遅すぎた運命の出会いに、2人の瞳から一粒の涙があふれてこぼれた。
 
その時、敬一は寮に戻る真っ最中に別のトイレを横切ろうとしていた。
するとトイレから男子生徒二人が出て来て何やら話し合っていた。
そしてその会話が敬一の耳にも入ってくる。

「なぁ、明日もあの肉便器で抜くんか?」
「まさか、明日は違う奴に決まってるだろうが」
「じゃ、どこの肉便器にするんだよ」
「さぁな…明日は行った事のないトイレに行こうと思うんだ」
「何で?」
「だって、まだ肉便器なんざ沢山いるんだぜ!遊ばないでどうするよ」

敬一は何故か胸くそ悪い気持ちになる。

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