学園の牝 103
「あ・・・あたし、たみちー(多美)が悠サマに抱かれてるの見て、恥ずかしくなっちゃって・・・。
あ・・・あたしもあ、あんな風になっちゃうのかと思うと、その、恥ずかしくって・・・!
悠サマに嫌われるんじゃないかって思って・・・!」
「・・・じゃあ、ぼくと一緒になるのがイヤなわけじゃないんだね?」
「ち、違います!あたし、悠サマのこと大好きです!
た、ただ、悠サマにはしたないところを見せて嫌われたくなくて・・・!!
お、お願いです!信じてください!」
緊縛されたままの格好で必死に哀願する木葉。
格好こそ説得力がないものの、その表情と言葉はうそいつわりない思いだった。
木葉の嘆願に、悠はしばらく考え込むと右手を無造作に木葉の前に差し出した。
そして・・・。
パチンっ!
「痛っ!?」
デコピンを1発。それが何を意味するのかわからない木葉は目を白黒させている。
混乱する木葉を無視して悠はそのままデコピンを連発。
突然の悠の奇行に、意識を失っていない玲緒奈は相変わらずの優しい笑顔で見守り、彼女以外の女性陣はきょとんとその光景を見つめていた。
ひとしきり打ち終わると、悠はようやく口を開いた。
「こらっ。多美ちゃんみたいに乱れるのが恥ずかしいなんて言わないっ。
多美ちゃんは君の友達で、君と同じくらい大切な、ぼくの『家族』なんだから。
わかった?」
「は、はい・・・」
いつにない迫力を持った表情で木葉をしかりつける悠。
それは子供に説教する父親のような悠に、沙絵たちは以前の彼とは違う何かを感じ取れずにはいられなかった。
「それに多美ちゃんがあんなエッチな顔になったのはちゃんとぼくのこと感じてた証拠だよ?
木葉ちゃんは気持ちよくなるの、イヤ?
ぼくに抱かれて多美ちゃんみたくなるの、イヤ?」
「・・・・・・!!」
木葉は首を横に振って全力でそれを否定する。
その様子に満足した悠は、木葉の頭に手を乗せて優しくなでてあげる。
「ん、よかった。
それじゃ木葉ちゃんも玲緒奈さんも、みんなみたいに気持ちよくしてあげるね!」
そう言うなり、悠は木葉の唇を奪った。
生まれ変わった悠との夜はまだまだ始まったばかりである。
――――――――――
そして翌日の早朝。
日の出とともにようやく新しい『家族』を迎える宴は幕を閉じた。
ベッドの上では7人の専用奴隷が1人のご主人様に寄り添うように眠っている。
最近になって4人も増えたものだからベッドがすし詰め状態だが、彼女たち7人の誰一人として寝苦しそうな顔はしていない。
まるで悠の所有物になれたことがうれしくてたまらないと言わんばかりであった。