女子プロレスの世界-NO・01 25
新人入門オーディション
今年は1万人を越える募集から
書類審査選考を見事合格した
270名が集まった
鈴木睦美は 昨日の夜 なかなか眠れなかった
妹の彩菜 と年下だけど伯母である文佳の事が気になって仕方なかった
受験番号38 鈴木彩菜
受験番号55 野間宮文佳
沢田明日香は 今日 妹の小百合がオーディションを受ける事を受験者の受け付けで受験者をオーディション会場へ誘導中に知った
142番の受験者が 沢田小百合だったのだ
明日香は 沢山の先輩が近くに居るため
話しかける事などできなかった
今年の入門志願者の受験者の6割が中学卒業予定の少女だった
188番 家元 翼も受験する
家元翼をオーディション会場に誘導したのは鈴木睦美だった
家元翼は 勇気を出して
「あの 鈴木さん 私 鈴木さんの試合観て女子プロレスラーになろうと思ったんですよ」
そう言った
睦美は
「もしかして 家元翼さん 私にお手紙くれた家元さん」
家元翼は 自分の事を睦美が覚えていてくれた事が嬉しかった
家元翼は 有名一流大企業の創設者で会長のお孫さん
彼女の母は学生時代から女子プロレスが大好きで ファンクラブと個人的にスポンサーになっていた
家元翼は あの日 睦美が先輩にコブラツイストでギブアップ負けした試合
あの日が初めての女子プロレス観戦だった
あれから すぐオーディション募集締め切りギリギリまで両親を説得して
書類を出した
今回の受験者に
父がフランス人・母が日本人のハーフ・ モンランタリー・ルティーナ 15歳 愛知県の中学3年生
父が日本人・母がアメリカ人のハーフ・アンシェリー・松山
14歳 北海道の中学生も受験する
今回一番の驚きは
大・財閥 門源(もんげん)グループの門源 喜和の娘 門源 萌 14歳も受験する
オーディションは 午後6時に全部終わった
270名が合否の発表を待っていた