小屋敷ぐらし 5
秀康に抱きしめられ、真由美もしっかりと抱き返した。
そこには、ようやく一つになれた幸せと喜びが満ちていて、お互いに、幸せな気持ちになる。
「大好き…」
「真由…」
「ヒデくん、動いていいよ」
「まだ痛いんじゃないのか?」
「少し痛いけど、それ以上にこうしてヒデくんに抱かれるのが幸せなの。だから、気にせず動いて…ね」
秀康の瞳に移る真由美の顔は、微かに痛みをこらえているものの幸せいっぱいという、素敵な笑顔だった。
秀康は努めて優しい声で、本心から言った。
「真由、動くけど無理はするなよ。苦しいなら素直に言えよ」
「ありがと、ヒデくん。私…ヒデくんとこうなるのが夢だったんだから」
真由美の幸せそうな、想いあふれる顔を見ていると、慈しみたくなる。
だから、秀康はまずはゆっくりと腰を前後させた。
ずちゅっ…ずちゅっ…
ゆっくりと、だがしっかりと奥まで、真由美と最奥までつながるように。
真由美の初めてが、幸せなものであるように。
初体験の興奮に、暴走しそうで仕方ない自分を懸命に抑え、真由美への想いを込めて、丁寧に腰を動かす。
「真由、真由……好きだよ……」
「私も、ヒデくんが好き……」
いつしか抱き合うようになり、真由美の豊かな胸が、秀康の胸に当たって彼の動きにつれて、柔らかく形を変える。
真由美は、秀康の気遣いに気づいて言った。
「ヒデくん、我慢しなくていいよ」
「真由だって初めてなんだから、無理しなくていいんだぞ」
「ヒデくん…」
真由美の眼に、光るものがあった。嬉しくて、自分でも気づかぬうちにひとしずくの涙が浮かんでいた。
「真由…」
「いいの。ヒデくんのために、捧げたかったこの夢が叶ったんだから」
「ありがとうな、真由…好きだっ!」
「ヒデくん…ああんっ!!」
秀康は、真由美の想いに応えんと、力強く腰を動かす。
さっきよりも激しいが、それでもできるだけ真由美を気遣いながら。
より深く結びつこうとするように、さらに深くしっかりと抱きしめあう。
「真由、好きだっ、真由っ!」
「あっ、ヒデくん、あっ!私もっ!好き!」