男豆 1
男豆、
それは男女比が度々偏りがちになる小南護村に自生する植物。
男豆は本来、食べても何の害も無いが、
男豆には不思議な力が眠っており...
ある日、父の妹である晴菜の家に訪れた吉野拓海が、
「おばさん、家の近くに生えているのは...」
「男豆ね。」
拓海が男豆を煮るのを手伝っていると、
「拓海、あなたって兄さんにそっくりね。」
「そりゃ親子だから、そっくりになるでしょ。」
「もしかしたらあなたも...」
晴菜の有りげな言葉に戸惑うが、
「さあ、皆を呼んで。」
「はい。」
拓海が皆と男豆を食べていると、
股間に何かが潜り込んだような違和感を抱き、
「どうしたの?」
拓海は気のせいと思い、
「べ、別に...」
だが晴菜は拓海だけでなく、
娘の彰も違和感を抱いているのに、
「無理して我慢する事無いわよ。」
夕食が済んで、お風呂に入ろうとするが、
「母さん、何か隠しているみたいだったね。」
「そうだね。」
下着を脱いでいくと、
「こ、これって....」
拓海と彰の股間には陰茎が生えており、
「何でこんなのが....」
「そんなの分かる訳無いでしょ。」
「確かにそうね。」
戸惑う拓海と彰だったが、
急に戸を叩く音がし、
「そろそろ上がって...やっぱり生えたのね。」
「やっぱりって母さん...」
風呂から上がった後、春菜は拓海と彰に、
「男豆には女を男にしてしまう力があるの。」
「嘘だ。普段から母さん達だって食べているじゃないか。」
「おばさん、もしかして父さん達も・・・」
恐る恐る聞いてみると、
「そうよ。兄さんも私の夫も女だったの。」