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探し物
官能リレー小説 - 同性愛♂

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探し物 1

黒く淀んだ岩山を背に、巨大な神殿がそびえ立っている。
神殿の入り口には門番が二人いて、その片方が剣でもう片方は槍を構えている。
「ふぅ……今日も平和だ」
「ああ、そうだな」
「それにしても暇だよなぁ……」
「まったくだ。まあ、俺達の仕事なんてこの門を守るだけだしな」
そう言い終わった時だった。そこに冒険者風の屈強な男が通りかかる。男は門番二人を見てこう言った。
「暇そうだな」
「ん?誰だお前?」
門番の片方が尋ねると男は名乗る。
「俺は勇者だ!」
「へぇ〜!すごいなぁ!でもここは通さないぜ!」
もう一人の門番が言う。すると勇者はニヤリと笑いながら言う。
門番の二人は武器を構えると、勇者を名乗る男も剣を抜いた。
「ここから先は絶対に通さない!たとえお前が本当に勇者でもだ。」
「男は余裕を見せながら二人に言った。
「俺は人間は殺さない。なぜなら、俺は勇者だからな。邪魔をするなら少し痛い目にあってもらう。」
勇者と名乗る男はそういうと、右手を前に突き出した。そして手のひらから桃色をした奇妙な炎を出すとそれを門番の一人に向けて放った。
「うわっ!なんだこれっ…熱い!」
桃色の炎を受けた門番はその熱さに驚き、飛び退いた。

門番たちは慌てていた。
「お、お前!いったい何をした!」
「熱い!熱い!早く消してくれ!」
「魔法を知らないのか?安心しろ死にはしない。さっきも言ったろ。俺は人を殺さない。」
門番たちは男との実力差に負けて降伏した。
「わ、わかった。何が望みだ?」
「俺についてこい」
こうして門番二人の運命が決まった瞬間だった。
「まさか神殿の中に入るのか?」
「いや、違う。目的はここじゃない。お前達二人をもっと上の世界に連れて行ってやる。さあ行くぞ」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!俺達は門番だ、ここを離れる事は出来ない!」

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