PiPi's World 投稿小説

月光と妖気
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 0
 2
の最後へ

月光と妖気 2

山賊達は金貨の山をバラバラと散らかしながら喜んでいたが、流石に手触りで違和感に気づいたようだ。親分は金貨の一つを掴んで重さや質感を再確認をし始める。
「なんだか妙に軽いぞ…」
親分のその一言で最高潮だった興奮が一瞬にして冷めていく。
彼等の足元に散乱している金貨や金塊が虫のように蠢いてまとまっていく…。
偽の宝は山賊の見ている前でいくつかの金色の塊を作り始めた。突然の事に山賊達は驚いたが、危険は感じられなかったのですぐに落ち着きを取り戻し呑気に観察をし始めた。
「塊になって何をする気だ?」
山賊達は下品に笑い始めた。
金色の山がいくつか出来上がった。
非常に美しいが、それらが金ではない事を知っている山賊達にとっては単なる奇妙な塊でしかなかった。
「黄金ではないけど、売れば金になるんじゃないか?」
「いやもしかしたら金より高く売れるかも」
何やら計算をしている山賊の前で金色の塊にぽっかりと穴が出現した。
「今度は穴が開いたぞ」
「一体なんなのだ?」
山賊達はどういうわけかその変な穴から目が離せなくなっていた。穴は激しい伸縮を繰り返しながら奇妙な形状に変わっていく。
穴が卑猥な構造に変じた時、山賊達はそれに魅入られた。
「中々いやらしい形をしてるじゃないか…」
性具のようなそれは人間のように柔軟に見えた。先ほどまで金貨や宝石に擬態していたとは思えない質感だった。
親分がそれに触れる。
「すげえ…石みたいなのにすべすべしていて心地いいぞ」
「俺にも触らせてくれ!」
「いや俺が先だ!」

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す