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Eternal
官能リレー小説 - 純愛

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Eternal 2

心のどこかで期待していた事とはいえ、いざ千佳子さんと布団を並べて寝るとなると緊張する。
その戸惑いを悟られないようにテレビに目を移しながらそそくさと布団に潜り込む。それを見て千佳子さんもすぐ隣の布団に入る。
電気を消し、しばらくの間、二人ともテレビに目をやる。       
…そのとき、外で雷鳴が響き渡り、それと同時に雨音が響いてきた。
「あめ…?」
雷鳴は止まず、たびたび轟音を響かせ闇を照らす。
「寝よっか…」
千佳子はそう言ってテレビを消し、部屋は真っ暗になった。
「ねぇ…裕くん、しりとりしよっか…」
千佳子さんはボクの返事を待たずにしりとりを始める。
(りんご…ごりら…ラジオ……)
和やかな空気が部屋を包んだその時、今までで一番の雷鳴が響き、たまらずボクは声をあげた。
「裕くん…恐いの?」
千佳子さんは優しくボクに語り掛ける。
「こっちのお布団においで…うふふ…照れなくてもいいのよ」
ボクは破裂しそうな心臓を落ち着かせながら千佳子さんの布団に潜り込む。
(暖かい…)
それが第一印象だった。
すぐに布団から頭を出し、千佳子さんの顔との距離が急速に縮んだ。
千佳子さんは別に慌てる様子もなくボクと目を合わせて、
「おやすみ…裕くん」
と言って目を閉じた。あまりに無防備な千佳子さんを目の前にして緊張が極限に達し、ボクは背を向けてしまった。
…数分後、千佳子さんが小さな寝息をたて始めた。
(千佳子さん…寝たのかな…)
ボクはそっと千佳子さんの方を向き、顔を身体に近付ける。
(甘い…匂い…)
同じシャンプー、同じ石鹸を使ったハズだが千佳子さんの身体からは甘い匂いが漂っていた。そして次第に、ボクの手はしだいに千佳子さんの身体に伸びていった。
千佳子さんの手にボクの手が伸び、そっと握る。11歳のボクからするとその手は太く大きな手であった。
ボクは手を握ったまましばらく天井を見ていた。
外は相変わらず雨と雷で激しい音が室内まで響いてくる。緊張のせいか、ボクと千佳子さんの手の間には汗がにじんでいる。
オトナの女性である千佳子さんと手をつなぎ、さらに性に目覚め始めた年頃なので当然なのかもしれない。もし、雨音が無ければボクの鼓動は千佳子さんに聞こえていたと思えるほどだ。(千佳子さん…)
ボクは右手を千佳子さんの胸元にのばした。
いつ千佳子さんが目を覚まし、ボクのいやらしい行為に気付くか…。そんな緊張感に包まれながらボクは千佳子さんの胸をシャツの上から撫で回す。
(あ…、や、柔らかい)
今度は顔を近付け、そっと胸にうずめてみると、たちまち甘い香が鼻を刺激した。ボクはその甘い香に包まれ、右手で千佳子さんの胸を掴み、顔をうずめながらいつのまにか眠りについた。

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