PiPi's World 投稿小説

ワケあり隣人姉妹
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 0
 2
の最後へ

ワケあり隣人姉妹 2

くぐもった呻き声と、すすり泣くか弱い声を、賢人は壁越しに耳にした。

同時に姉妹と男との間に渦巻く壮絶な経緯があることを、ほんの僅かではあるが感じた。

「いやあああああっ!!!!」
環奈の悲鳴が響いたところで、賢人はその場を離れた。
その夜は、それを聞いたのが最後…



「おはようございます」
翌朝、近くのコンビニで買い物して戻ってきた賢人に、環奈が挨拶してきた。

昨夜の悲鳴を聞いて、その翌日。
賢人は彼女の笑顔を直視できなかった。

「大丈夫ですか?元気ないような…」
「ああ、いえ、問題ないです」
この美人姉妹は相当な問題、事情を抱えていそうだ。
あの男との話を、そしてそれにつながるあの行為…

環奈は昨夜のことなど忘れたかのように明るく振舞った。

二日ほどして賢人は偶然見ていた昼のニュースで姉妹のマンションに来ていた中年が事件として扱われているのを知る。
殺人事件の被害者としてラブホテルで発見され、絞殺されていたらしい。
壁越しに耳にしたように彼が鬼畜野郎でドSなら、プレイが終わってから無防備なところを逆上した女性に襲われても不思議はないし、死体はマットの下かクローゼットにでも押し込めておけばすぐ発見されない。山に捨てなくても、大きな旅行かばんに入れてラブホに持ち込んで、部屋に放置すればいい。
犯人が気になるところだけど、姉妹も頭に浮かぶ一方で、不特定多数が立ち寄る場所なのでそうとは限らない。
そもそも、犠牲者が同情に値しない人物であることは賢人もよく知っていた。


なるべくあのことは考えないようにしよう、賢人がそう思い始めた矢先のこと。

部屋のインターホンが鳴るので玄関に向かい扉を開けると、一番上の姉、美和と末っ子の環奈が立っていた。
「ああ……どうも」
「先日から迷惑かけているようで、ごめんなさいね」
「いえ、そんなことは…」
「これ、よろしかったら」
高価そうな菓子折りを手渡される。

「ああ、わざわざこんな…お茶入れますから、中で一緒に食べません?」
「いえ、そんな…」
「お姉ちゃん、私…お兄さんと一緒がいいな」
遠慮する美和を環奈が制する。

「やっぱり、いいです」
「えー!どーしてー」
「環奈ちゃんの制服、偏差値の高い学校のだよね。里香さんもいい大学なんだろ?そんな人達が、俺みたいな男と親しくしても良いことないですよ」
「そんなこと気にしないのに。遠慮しないで」
「それに、一人での食事には慣れてます。わざわざ集まって食べて楽しいですか?」
「お兄さんはどんなだったら楽しいの?」
「君達もしつこいな、聞くから答えるんだよ。こんな感じで…」
賢人は拒まれるのを覚悟で、小声でプランを話す。
「くすくす、下着姿で食事ですって」
「ランジェリー食事会ね」
「馬鹿馬鹿しいでしょ、男ってそんなこと考えるんです」
明らかに無茶振りなのは賢人が一番良く知ってる。
彼は視線でもわざと彼女たちの胸元や尻を一瞥した。
「その案に乗ってあげる」
「うふふ、お隣が女子力を試してるんだわ」

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す