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交差
官能リレー小説 - 女性向け

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交差 20

「そう…」
“そう…”って何だよ…もう引き下がっちゃうの?
ここで突っ込んできてくれなきゃ、俺の今日の努力が無駄になっちゃうじゃないかよ;

「だかぁらぁ…社内“では”無理だったって言ってんだろ…」
察しろよ…
ここで終わりにでもされたら…俺は詩織のこと、一生恨んでやるからな…

「話したいんだ…」
お前は小悪魔かぁ;…

「聞きたいんだろ?…」
そうに決まっている…

「別にいいけど…」
痩せ我慢かぁ?…

「ホントにいいのかよ?…」
“いい”って言うなよ;

「直人に直接聞く…」
おい;…それなら始めっからそうしろよ;…

「言うかよそんなこと…」
普通そんなこと聞かれて正直に答える訳ないだろ;…

「言えないなら見せて貰う…」
貰うって…それって強制的にだろ?…

「セクハラで訴えられるぞ…」
いや、パワハラかな?

「優紀だって同じようなもんじゃない…」
いや、俺は無理矢理に直人のパンツを下ろした訳じゃありませんから…

「俺の場合は至って自然に脱げる環境を作ってだな…」
だからあんなカビ臭いサウナに連れ出したんだ…

「ラブホ?…」
ブッ?!…
思わずバーボンの水割りを吐き出しちゃったじゃないかよ;…

「詩織;…俺と直人は男同士だぜ;」
そういう発想、普通しないだろ;

「あらぁジェンダーフリーの世の中じゃない…」
それとこれとは話しが違うでしょ;

「そうは言っても、男同士で入れるラブホなんて限られてるんだぜ…」
そういった意味では日本もまだまだだ…

「ふぅ〜ん…お似合いなのに残念ね…」
おーい;何言ってんだぁー;

「俺が直人になんか興味ある訳ないだろ?…」
興味があるのは目の前のこの人だけなんだけど;…

「お兄ちゃんだけ?…優紀が興味があるのは…」
おいおい;…何でアイツが出てくるの?…

「マジで言ってる?…」
俺と詩織の兄貴であるアイツとは、ヤンチャ時代からの友達だ…

「優紀、結婚しないから…まだ引きずってんだと思ってた…」
おいおい、引きずるって何だよ…
俺はそんな柔じゃない…

「詩織とヤったじゃないかよ…」
もし俺がそんな男だったら、女の詩織とはデキなかった筈だよな?…

「あの時は…始め勃たなかったじゃない…」
うぇ;…あんな昔のこと、よく覚えているよな;

「“男”にはそういうことだってあるさ;」
こと更に“男”を強調して言う…
女の詩織には絶対に分からない領域だからな…

「無理してヤったんじゃない?…」
そんなこと考えていたのかよ;…
勃たなかったあの時が…今更ながら恨めしくもなる…

「悪かったと思っている…今でもな…」
男が勃たないと…女の方は自分に魅力が無いと…思うんだろうからな…

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