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忘れられない気持ち
官能リレー小説 - 女性向け

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忘れられない気持ち 15


そんな刻々と変化を表す夏津のモノを、沙織は黙って見守っていた。

ゆっくりと時間を掛けてのその変動は、沙織が今まで男に対して抱いていた恐怖心を、解かすかのようだった。
そしてそれは、生命を繁殖させていく上で、欠かすことのできない第一歩の行ないだと思い、
男がこの状態に到らなければ、決して生は受け継がれていくことはなかったのだと、感慨深い心境にもなった。

先に巻いていた皮は既に解けて、下に下にと落ちていくようにも見えた。
しかし実のところそれは、"芯"自体が上に上に伸びゆき、皮を伸ばしていくのだった。
それに従い、表れた亀頭はプックリと膨れ上がり、爪を立てれば血を噴き出しそうなほど、鮮やかなピンク色の照りを見せていた。


愛おしかった。
総てを露とし、男としてはさぞ恥ずかしかったであろう、
“素”の状態を、惜し気無くさらけ出してくれた、夏津の気持ちが嬉しかった。

沙織の中で、女の性欲が沸き上がりつつあった。
聳り勃つ、目の前の夏津自身が、沙織に何かを要求するかのように、ヒクヒクと律動しながら大きく揺れた。
沙織はそれに応えたかった。
夏津自身のその総て…
露玉をつくる先端からその縁の括れ、浮かび上がった脈道筋、鶉玉子を思わせる二つの玉…
そして蟻の門渡りから、奥の後孔までをも…
今ならば、何の抵抗も無く総べて愛せると思い、愛したいと思った。

そして、沙織のその思いは、何に阻まれることなく、着実に夏津の身体に注がれていった。
”ぁ”
沙織がネイルアートされた指先でソコに触れただけで
夏津は甘い吐息を漏らした。
指を絡めるとソコは異常に熱を持っており、沙織は一瞬躊躇い、夏津を見上げるが、
その目は何かに陶酔するかのよに、硬く閉じられていた。
沙織は意を決して、腹に付いたソレを垂直に立ち上げる。
”ぅ”
脈道からトクリと流れるものを感じた。
それは夏津が何かを求めているかのように思え、沙織は手の平でしっかりソレを握り込んだ。

目の前のピンク色の亀頭が、今まで以上にと膨れ上がり、竿部分との段地がクッキリと浮かび上がっていく。
濃さを増した紅色の尿道先が微かに開き、透明の液体が溢れ出し、できた露玉を指先でそっと触れる。
粘着を持ったそれは指腹に密着し、指を離すと糸を引いて2人を結んだ。
それは誰からか聞いた"赤い糸"伝説のようであり、切れた瞬間に沙織は惜しい気がした。
もう一度チャレンジしようと先を見るが、尿道口から溢れ出す液は既にトロトロと流れ落ち、陰毛までをも濡らしていた。


恥ずかしかった・・・
夏津は縮こまっていた時とは別の意味で、恥ずかしかった。
他人に、こんなに時間を掛けて自分の勃起を見られるは始めてだった。
それでもその戸惑いが、何とも言えない淫靡な胸中に誘い、始めて感じる快感が全身を駆け巡っていた。

"ぁ"
沙織の手がそこを滑らせるだけで、思わず声が漏れる・・
自分のものとは思えない、今まで発したことすらないような甘い声に、自身の耳を疑いながらも
その女のような吐息は間違い無く自分が漏らしていることに、羞恥にも似た思いを抱く。
それでも、浴室という密閉された空間では、それにエコーが掛かり、尚更に卑猥にそれを増長させていた。

(もう・・やめてくれ・・)
頭のどこかでそう叫んでいる自分がいるのは知っていた。

それなのに身体はそれを許すことは無く、全身の毛穴を開き、沙織の愛撫を待っていた。

そうしながらも、夏津は何度もミラーを横目で確認していた。
水滴の掛かるミラー越しに、火照輝く裸体が艶かしく動いていた。
夏津が見ているそれは、蹲る沙織の裸体では無かった。

自分自身・・・
夏津は自身の胸を・・自身の腹筋を・・自身の脚を・・
そして、自身の勃起を・・恍惚の表情で見ていたのだ。

薄く着いた胸筋の上にポツンと飛び出た突起・・・
それをミラーで確認すると、夏津は自身の手でそっとそれを摘んだ。

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