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被害者達の新たなスタート
官能リレー小説 - ロリ

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被害者達の新たなスタート 2

また、母体へのダメージも大きく産むには産んだが亡くなってしまった女の子もいるほどだ。
まともに産めたとしても、しばらく昏睡状態になったうえに障害を負ってしまう少女もいた。
養父母は、美久に悪影響を及ぼさない為にこのニュースを一切美久に伝えなかった。
これは養父母のせめてものの愛情であろう。
ウチだけは無事に産んで欲しいという…
そして、ついに美久の出産がやって来た。
予定日より少し早いが、病院にて出産することになった。
美久の出産も例外無く難産であった。
医師や看護士、助産婦の助けを借りて分娩室に入ってから約10時間後、美久は出産することが出来た。
出産した赤ちゃんの体重は2111g。
すぐに保育器に入れられた。
また、美久の容態もあまり良くなく、すぐに治療に入った。
この時ばかりは、両親も養父母も美久と赤ちゃんを心配していた。
医師達の懸命の努力もあり、その3日後…
「う、うん…」
「美久ちゃん頑張ったねぇ。」
母はそう答えて美久の頭を撫でる。
「あ、わたし…」
「今赤ちゃんは保育器の中よ。やっぱり世間体が気になるとはいえ自分の娘の出産ですからね。」
「う、うん…」
「よかったわ、美久ちゃんは母子共にどうにか健康で。これからはお医者さんの言うことをしっかり聞いてね。そして、美久、あなたの新しいスタートですからね。」
 
 〜1年後〜

 事件のほとぼりも冷めて、世間のマスコミ達は新たな話題探しを求め、様々な憶測的なネタを世間にばらまいていた。『集団少女誘拐事件』と題して騒ぎになった一連の事件の真相は、加害者が未成年で、被害者達も小学生位が対象だった事から…世間には出来事の主要部分しか報じられず、真相は不透明な箇所が多く残っていた。
 未成年者の被疑者達を極刑に課せる事で、被害者関係者は誰もが胸を撫で下ろしてホッとしていた。
 そう…誰もが信じて疑わなかった、ある出来事が起きる…その日までは…。
 
 平穏な日常に戻り、友達と楽しい日々を過ごしている氷室美久は11歳になり、新しい友達と和やかな日々を送っていた。
 見知らぬ土地に引っ越したばかりの頃は無表情で、1人だけ人生のドン底を見て来た様な雰囲気で、多分…誰とも仲良くなれず、小学校を卒業するのだろう…と思われていた。しかし…時間の経過と共にそのほころびは解けて出して、いつの間にか仲良しの子が増えて本来の明るさを取り戻した。
 勿論、友達には自分に赤ちゃんがいる事も打ち明けた。
 「じゃあ、またね〜」
 仲良しの友達に手を振りながら、別れて自分の家へと向かう美久、白色のワンピースの衣服を着て、赤いランドセルを背負い、黄色の帽子を被り、帽子の下から長い黒髪を風になびかせて我が家へと向かって歩いていた。
 家の近くまで行くと、玄関前に見慣れない黒く大きな車が停まっている事に美久は気付く。小学生の美久には車の価値等分からなかったが…、高級車…と言うのは何んとなく分かった。
 「やあ…美久ちゃん」
 車からサングラスを掛けた背丈の大きい、陽気な男性が現れた。
 「あ…え、と…坂本さん?」
 「そう、覚えてくれていたんだね、ありがとう」
 彼は事件の後、被害者の少女達の弁護人を勤めた人であった、彼のおかげで加害者の少年達は極刑へと課せられたのだった

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